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2009年5月 8日 (金)

やりすごしとタメ【ほぼ日読書日記 2009年5月8日】

一人で夕食をとりながら、この本を一気に読む。

深澤真紀「自分をすり減らさないための人間関係メンテナンス術」、光文社(2009)

日経BPのサイトに連載されていたときから気に入って読んでいたが、本としてまとめて読むと、やっぱり、いいわ。

深澤真紀さんというと、草食男子。これも、日経BPのサイトで連載されていたコラムを書籍化した「平成男子図鑑」で登場した単語。草薙クン事件で市民権を得たようだ。草食男子を拡張したようなイメージ。

今度の本は、メンテナンスをキーワードにして、

・自分をすり減らさない
・仕事ですり減らない
・人間関係ですり減らない

という3つのテーマで、計80のコラムが並んでいる。

いわゆる「脱力系」人生論のような気もするが、むしろ、キーワードは「やりすごす」ではないかと思う。

10年以上前に、東京大学の高橋伸夫先生の

高橋 伸夫「できる社員は「やり過ごす」―尻ぬぐい・やり過ごしの凄い働きを発見した」、ネスコ(1996)

を読んだときにすごく衝撃を受け、その通りだと思った。ところが、実際の社会はだんだん、ハリネズミ状態になっている。

そういう目で世の中を見ているせいもあるが、組織の力がだんだん、落ちてきているのはやり過ごしができなくなってきたことと無関係ではないだろう。

結局のところ、タメの議論である。やりすごせないので、組織としてのタメがなくなり、力がなくなる。まさに、深澤さんのいうすり減る状態。メンテナンスというのは、これをなんとかしようよってことだが、タメについても明治大学の斉藤先生がおもしろい本を書かれている。

退屈力がキャリアや人生にタメをつくる

まあ、そういうことなんだろう。

草食男子は深澤さんのあとで、何冊も本がでてきた。今度の本も、続く人がでないかなあ。メンテナンスではキャッチとして弱いか。。。

本田本とか、勝間本のコバンザメ本を作るのもいいが、彼らの本の間に置く箸休め本も作ってほしいなあ。

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