【ほぼ日 読書日記】2009年4月4日
春ですねえ。
さくらを見ながら食事のできる料亭で、ランチ。そのあと、本屋をぶらついていたら、オビに「おくりびと」が生まれた秘密とあって、購入。ちょっと微妙な本。
小山 薫堂「もったいない主義―不景気だからアイデアが湧いてくる!」、幻冬舎(2009)
松岡正剛先生は、
松岡 正剛「山水思想―もうひとつの日本」、五月書房(2003)
の中で、枯山水は水を感じさせるために水を抜いていると指摘。これは、日本人の究極の「引き算の美学と思想」だと述べた。
例えば、戦略とは何かを捨てることだというのは、マイケル・ポーターの名言だが、よく理解されていないと思うのは、捨てることが大切だと思っている人が多い。選択と集中というわけだが、ここまでではポーターの理解として浅いのではないかと思う。
ポーターは松岡先生のいう「引き算の美学」がある戦略こそ、よい戦略だといっている。
と僕は思っている。
さて、小山 薫堂さんの本だが、引き算をして強調したいところにもう一度、何か置こうとしているように感じる。確かに、この行為こそが、企画マンの神髄だといえなくもないし、単なるお節介だともいえる。
もっといえば、もったいない(勿体無い)とは、「物体(もったい)」がない、つまり、物のあるべき姿がなくなることに対する感情である。だからこそ、引き算の美学があるともいえるが、その点でどうか。
まあ、興味があれば読んで考えてみて欲しい。僕は基本的にお節介は好きではないが、おくびとをみていると、確かにいっていることもわかるような気もする。
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