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2009年4月13日 (月)

【ほぼ日 読書日記】2009年4月13日

最終ののぞみで京都から東京に移動。もう本屋が閉まっていたので、キオスクで新書を2冊買い込む。

まずは松岡正剛さんの本から読み出す。

松岡正剛「多読術」、筑摩書房 (2009)

本にリスクがつきまとうというのは名言だなあ。このブログを読んでくださっている人から何度か、何でそんなにたくさんの本を読むんですか?と聞かれることがある。

一応コンサルタントという商売をしているわけで、ビジネス書という限定でいえば、「効用」を求めて読むのが普通だと思うが、ビジネス書だって、ジャンルを問わずに読めば、効用があるとは限らない。やっぱり、松岡さんのいうように、知らないことを知りたいから読むという感覚が強い。

どうも書籍ブログなるものが出てきて、世の中的に、この感覚が薄れているのが残念だ。と、僕がいうのもアレか。

ただ、僕は紹介記事は書いても、書籍ブログとか、メルマガは絶対に読まない。ディレクトリとしても参考にしない。

って、ある出版社の人に言ったら、「土井さんとか、松山さんの話をしているじゃないですか」と突っ込まれた(苦笑)

そう、僕は本を読み終わったらgoogleで検索し、書評とか紹介記事を見つけたら片っ端から読む。これがまた、楽しい。感じ方が違うし、ツボも違う。これがまた、本を読むのと同じような楽しみがある。

結局、本を読む楽しみは、知らないことを知る楽しみであり、当り/外れのリスクがあることじゃないかと思う。

さすが、松岡さんはいいこというなあと思いながら読んでいたら、新富士を過ぎてしまった。次の本にかかる。

岡本薫「世間さまが許さない!―「日本的モラリズム」対「自由と民主主義」」、筑摩書房(2009)

「世間さま」というモラルの共有を前提にした社会についての考察。今年読んだ本の中で、もっともおもしろかった。読書傾向として僕はこういう本にはまる傾向があるが、これこそ、知らない世界を見せてくれる本。

旅に喩えれば、東京に住んでいて、中央線で通勤している人が、高尾山で感動するっていうような感じかな。日常の中のサプライズという感覚。京都ではないな。

読書を旅だと思える人にはお勧め。

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