条件設定でやる気を調整する
石田淳「続ける」技術」、フォレスト出版(2006)
お奨め度:★★★1/2
IS行動マネジメントの石田淳さんの新しい本。続けるということだけの焦点をあて、行動科学の視点からいろいろなアドバイスを与えている。
この本に書かれている行動科学を続けるというのに結びつけるロジックは
条件設定により続ける → 自信がつく → 継続への動機付け → 自発的な行動
というものである。この中で、この本は、どのような条件設定をすれば、行動が生まれるかを詳しく、また、易しく解説してくれている。その意味で、実践的な一冊である。
ただし、このような行動科学のアプローチが万人に通用するものではないということも同時に感じた。以前このブログで、「やる気の自己調整」について書かれた金井先生の本を紹介したが、この中で、やる気の源泉を「緊張系」、「希望系」、「持論系」の3つに分けている。行動科学を用いるやる気の自己調整というのは、いくら条件設定が上手でも、本質的には「緊張系」に限定されるので、その意味で合わない人は多いのではないかと思う(僕もそうです)。
ただ、条件設定をとして希望系の条件設定で行動できる人もいるようにも思うので、この辺りが今後の課題ということになるのだろう。
それから、石田さんはおそらくそうなのだろうが、この方法自体を自分のものにできれば、これは金井先生のいうところの「持論系」になる。そういう道もあるだろう。
石田さんの本の記事:リーダーのためのとっておきの一冊
第2章 「続かない理由」はここにある
第3章 行動に着目すれば、物事は簡単に継続できる!
第4章 ステップで解説!続ける技術を身につけよう!
第5章 続けるためのちょっとしたコツ
第6章 行動科学で続けられた!―第1章の登場人物たちは…
コメント