火事場プロジェクトの法則
山崎 敏「システム開発 火事場プロジェクトの法則―どうすればデスマーチをなくせるか? 」、技術評論社(2006)
お奨め度:★★★1/2
読み物的に読めるし、大変面白いし、多くの開発者に読んでほしい本だ。第1部では、プロジェクトへのアプローチをバードビュー、コミュニケーション、エモーション、フィードバックという視点から〇×方式でポイントをまとめて書いているが、この内容は経験に裏打ちされており、非常に濃いものである。
第2部はデスマーチをどうすればなくせるかという話で、価値という話を持ち出しており、ただ、持論としてはそれなりの説得力がある。また、デスマーチがなぜ起こるかという部分については、かなり本質を突いたよい議論をしていると思う。
ただ、解決策については、マネジメントの視点と、客観化の視点がほとんど入っていないので、読み終わって、それでもやはりデスマーチはなくならないだろうという感想を持った。そこが残念だ。
【関連書】
エドワード・ヨードン(松原友夫、山浦恒央訳)「デスマーチ」
目次
第1部 火事場プロジェクトの○と×(バードビュー
コミュニケーション
エモーション
フィードバック)
第2部 デスマーチを斬る(デスマーチはなぜ生まれるのか
どうすればデスマーチを防げるのか
会社をやめる、そして見えてきたもの
1人の力を最大限に活かすには)
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