デスマーチ
エドワード・ヨードン(松原友夫、山浦恒央)「デスマーチ──なぜソフトウエア・プロジェクトは混乱するのか」、シイエム・シイ(2001)
お奨め度:★★★★1/2
ソフトウエアプロジェクトがなぜ、失敗するのかを、プロジェクトをシステムとして捉えて、悪循環の構造について分析した名著。デスマーチという言葉は非常にインパクトがあり、流行語にもなった。
この本ではデスマーチプロジェクトとして、
・与えられた期間が、常識的な期間の半分以下である
・エンジニアが通常必要な半分以下である
・予算やその他のリソースが必要分に対して半分である
・機能や性能などの要求が倍以上である
といったことがあげられており、そのようなプロジェクトへの対処方法が述べられている。心当たりがある人は、とりあえず、読んでみよう!
なお、2006年に第2版が同じ著者、同じ訳者で、日経BP社から出版されている。ただ、第2版であるが、違う本ではないかと思うくらい違う。僕は第1版の方が価値があるのではないかと思う。
「デスマーチ 第2版 ソフトウエア開発プロジェクトはなぜ混乱するのか」、日経BP社(2006)
第2版目次
第1章 はじめに
第2章 政治
第3章 交渉
第4章 デスマーチ・プロジェクトの人々
第5章 デスマーチ・プロセス
第6章 プロセスのダイナミックス
第7章 クリティカルチェーンと制約条件の理論
第8章 時間の管理
第9章 進捗の管理と制御
第10章 デスマーチのためのツールと技術
第11章 シミュレーションと「戦争ゲーム」
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