ファシリテーションによる組織変革
堀公俊「組織変革ファシリテーター―「ファシリテーション能力」実践講座」、東洋経済新報社(2006)
お奨め度:★★★★
ファシリテーションの日本の第一人者堀公俊さんの書かれた、ファシリテーションによる組織変革方法論。
これまで、あまり、フォーカスされていなかった分野にファシリテーションの技術を適用している。大変実践的で、まさに、待望の一冊。
3章構成になっており、まず、第1章では、ファシリテーションの考え方を組織変革にどのように生かしていくかを解説している。
第2章では、組織を変えるために有効はファシリテーションの技術として、コミュニティビルディング、ビジョンメイキング、プロセスチェンジの3つについて、ファシリテーション技術を使ったアプローチを解説している。
第3章では、具体的な組織変革の進め方を説明している。
この本に書かれているような話は、断片的にはどこかで聞いたことがある内容が多いが、体系的に使って初めてインパクトがあることが分かる。その意味で、一度読んでおいて損のない本だ。
なお、堀さんは同じシリーズから
「問題解決ファシリテーター―「ファシリテーション能力」養成講座」(2003)
という本を出されている。ファシリテーションの書籍の中では文句なしのNo1だと思う。関連性が深い内容なので、本書と併せて読まれることをお奨めしたい。
【堀公俊さんの書籍のほかの記事】
第1章 知識編:組織変革とファシリテーションの技術(ファシリテーションが組織を変える
組織を変える3つの力)
第2章 技術編:組織変革を促進するスキル(コミュニティをつくる―コミュニティ・ビルディング
ビジョンを掲げる―ビジョン・メイキング
プロセスを変える―プロセス・チェンジ)
第3章 実践編:自律的な組織変革に向けて(マインドを変える
組織風土を変える)
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