ストレスを推進力に変える方法
サルバトール・マッディ、デボラ・コシャバ(山崎康司訳)「仕事ストレスで伸びる人の心理学」、ダイヤモンド社(2006)
お奨め度:★★★★1/2
仕事の成果の大きさはストレスを如何に活かせるかによって変わってくる。そんな前提で書かれた本。
イリノイ・ベル電話プロジェクトで、ストレスは、成長につながるか、破滅につながるかという問題を検証し、その結果分析から、ストレスと「争わず,逃避せず,真正面から立ち向かう』」ことを提案し、具体的なトレーニング方法まで提案している。
理論的であると同時に、非常に実践的である。
この本のキーワードはしょっぱなにでてくる「レジリエンス」、「ハーディネス」であり、その本質は3C姿勢の実現にあるとしている。3Cとは
・コミットメント
・コントロール
・チャレンジ
である。そして、3Cを身につけるための具体的なステップを提案している。さらに、支え、支えられるコミュニケーションのあり方について提言している。
最後に、企業と従業員の問題にも言及している。ここでは、仕事の意味を見出すという点にポイントをおいた提案をしている。
第1部 弾力性とは何か?ハーディネスとは何か?(変化への弾力性
ストレスと弾力性:イリノイ・ベル電話プロジェクトでの発見
ハーディネスが弾力性を育てる ほか)
第2部 ハーディネスを身につけ、弾力性を高める(“三C姿勢”を身につける
“問題解決型の対処”を身につける
“支えの交流”を身につける)
第3部 雇用主と従業員の結びつきを強める(仕事に意味を見出す
企業はどのようにして社員と組織の弾力性を後押しすることができるか)
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