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2006年8月 5日 (土)

仮説思考

449255555209 内田和成「仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法」、東洋経済新報社(2006)

お奨め度:★★★★

BCGの内田和成氏が自分のコンサルタントとしてのノウハウの集大成として書かれたような感じがする本。それが仮説思考であることは、当然といえば、当然だが、なかなか、興味深い。

日本人と米国人の知的生産性の違いを指摘する声は多いが、仮説思考の稚拙にあるのではないかと思う。この本と読んでいるとBCGの仮説思考のプロセスは業務プロセスそのものであり、それを具体的にどのような作業で構成していくか、また、作業のポイントは何かということがかなり詳細に書かれている。

彼らにとっては、仮説の質が、利益に直結してくるのだから、ある意味では当たり前だろう。

そのようなプロフェッショナルな領域まで行かなくても、ある程度、仮説を作って進めて生きたいのだが、そうは問屋がおろさない企業がある。それは、組織が仮説というのを理解できないから。そのような組織には、仮説を立てて進めていくと、仮説が外れるとそこで失敗だと思うマネジャーが多い。

すると網羅的に進めざるを得ない。1ヶ月で済む仕事が、3ヶ月になるといったことになる。

そんな組織にとってどのくらい有効な思考法であるかは疑問だが、仮説思考の解説書としては非常に分かりやすいし、こつも抑えることができる一冊である。

目次

序章 仮説思考とは何か
第1章 まず、仮説ありき
第2章 仮説を使う
第3章 仮説を立てる
第4章 仮説を検証する
第5章 仮説思考力を高める
終章 本書のまとめ

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