6人で9人分の仕事をする
インタービジョン総合研究所, 小林 惠智「プロジェクトリーダーのための入門チームマネジメント―6人で9人分の仕事をする組織最適化の法則」、PHP研究所(2001)
お奨め度:★★★★
FFS(Five Factors & Stress)理論をベースにしたチームマネジメントの入門書。
FFS理論とは組織人事心理学者の小林惠智先生が提唱された理論体系である。1979年から米国国防機関の依頼で人事関連費用(人件費・教育訓練費等)を押さえつつ、労働強化なしに組織生産性を上げる事を目的として開発された理論。
その際の成果として検証されたデータでは、無作為で集めたチームは、10名集めても約6名分のアウトプットしか達成されなかったが、FFS理論で設計したチームでは、同質型人材を集めた場合は6名集めた時に約9名分、異質な人材で補完関係が成立するチームを集めた場合は8名で12名分のアウトプットを達成したという有名なデータがあり、これがFFS理論を有名にした。
この本は、一般的なチームマネジメントの問題、それにFFS理論が如何なる答えを与えるかをわかりやすく解説している。FFS理論はツールがASP提供されており、気軽に使えることも魅力である。
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目次
第1章 チームマネジメントで生産性が上がる!(どうすればチームの生産性は上がるのか?「チーミング技術」とは? ほか)
第2章 チームマネジメント悲哀のストーリー(「成功間違いなし」のプロジェクトでも失敗するある大手メーカーの事例―調整困難なリーダーシップ ほか)
第3章 チームマネジメントのノウハウ(FFS理論でメンバーの思考行動パターンがわかるチーミング・マネジメントの手順 ほか)
第4章 チーム編成のノウハウ(チームメンバーをいかに編成するか?チーム・ビルディングの手順 ほか)
付録 FFS簡易分析(質問表と診断)(FFS簡易分析調査票測定結果の判定 ほか)
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