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2005年10月 4日 (火)

チームマネジメントの最強テキスト

82011818 リチャード・ハックマン(田中滋訳)「ハーバードで学ぶ「デキるチーム」5つの条件―チームリーダーの〈常識〉」、生産性出版(2005)

お奨め度:★★★★1/2

日本でチームがリアリティをもって受け入れられない理由は、おそらく、話は分かるが実際どうするんだという素朴な疑問だと思う。

僕がマネジメント3点セットと呼んでいるリーダーシップ、(マネジメント)コミュニケーション、チームの中で、本当にみんなが試行錯誤しているのはリーダーシップであるが、チームとコミュニケーションについては、欧米では、相当、具体的な手法に踏み込んで本がたくさんある。

その中で、チームに関する極上の一冊がこの本である(ちなみに、コミュニケーションに関しては、同じシリーズで出ている「ハーバードで学ぶマネジメント・コミュニケーション」だと思う)。

この本では、いきなり、クイズが出てくる。オハイオ州の小学4年生のために作られた学力測定テストの問題である。

問3 ひとつの仕事(例えば家の建築)に数名で取り組む場合、この仕事はおそらく

 (1)1人でするよりも早く終わる

 (2)1人でするよりも時間がかかる

 (3)終わらない

という問題で、正解は(1)だそうである。そして、筆者はこれに首を傾げる。ここからこの本は始まる。

そして、

 ・チームのビジョンと方針

 ・チームの構造

 ・チームの制度

 ・チームに必要なコーチングの体制

という視点で、チーム作りのソリューションを提案している。さらに、この後、チームリーダーのあり方やものの考え方についても提案をしている。

この本を読んでみて、やっぱり、チームマネジメントなど必要ないと思えれば、それでいいと思う。そんな1冊である。

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