心理学はマネジメントにどのように役立つか?
金井壽宏「組織を動かす最強のマネジメント心理学―組織と働く個人の「心的エナジー」を生かす、中経出版(2002)
お奨め度:★★★★
最近は、ずいぶん、心理学がマネジメントの枠組みの中で使われることが多くなってきた。古くから組織行動論といった考え方はあるが、どちらかといえば、心理的な側面より、「経験的にひとはこのように動くものだ」という考え方にたっており、そこで終わってしまう。
心理学を持ち込むことの魅力は、そこで終わらないで、それに対して、心理学として得られた知見を重ねあわせて、経験的な知見以外の新たな知見や、対応策が見つかることにある。
その流れを作った一人は金井壽宏先生である。その金井先生がやわらかく心理学と組織マネジメントの関係を書かれた1冊。
最近、チクセントミハイルの「フロー経験」といった概念が平気でマネジメントの本の中にでてくるようになってきた(アマゾンの書評に白牡丹さんが書かれているが、「昴」というコミックスにも出てきているらしが、、、)。金井先生のゼミを2年間受けたが、金井先生が教わった心理学の概念は10やそこらではないと思う。
そのような話が一冊の本で書いてあるので、組織論系の本を読む人は、とりあえず、一度、この本を読んでおいたらよいのではないかと思う。
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目次
プロローグ 働くことに深いレベルから意味を見出そう
第1章 内から生まれるエナジーと外発的な危機
第2章 仕事の世界でも感情が心的エナジーにかかわっている
第3章 仕事の世界で心のエナジーに働きかける地図を
第4章 成果を得るために何が必要か、そのキーポイントをつかもう
第5章 リーダーシップの志が高ければ動機も挫けない
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