スター社員への道(ファンが選ぶビジネス書18)
松本 俊人「社長、5万円だけ予算をください」、しののめ出版(2011)
地方都市(川口市)で不動産会社・アズ企画設計を経営する松本俊人社長の経営論。卓越した経営論は目を見張るものがある松本社長だが、今回はビジネスパーソンとしての成長について、「スター社員」という独自のコンセプトを中心に論じでいる。若い人に向けたメッセージとして書かれているので、社会人になって間もない人や、若い人たちにとって、自分のワークスタイルを見つけたいと思っている人にお奨めの一冊である。
松本社長は「スター社員」を
仕事が好きで
常に人を喜ばせることを考えており
結果的に常に成果を出し続けられる社員
と定義している。そして、スター社員の行動原理、スター社員を目指すための環境づくり、行動について順に持論を展開している。まずは、行動原理から紹介しよう。
◆スター社員の行動原理
スター社員の行動原理の一番目は
人を喜ばせるのが好き
ということである。松本社長は、この要素がない人は、絶対にスター社員になれない。逆にこの要素を持つだけで、スター社員になる資格があると言っている。この行動原理は、そのまま、顧客を喜ばせるということにつながり、長い目でビジネスの拡大をもたらし、目先の業績だけではなく、成果を出し続ける素地になる。
二つ目の原理は
自分の仕事を受け入れる
ことである。仕事に対して、ネガティブな態度をとってみても得るものはない。与えられた仕事をポジティブに受け入れることにより、仕事を楽しくできるし、そのような態度が仕事の工夫を生み出し、ますます、仕事が面白くなっていくという好循環をもたらす。
その際に重要なことは、
自分のスタイルにこだわることだ。これが、第3の行動原理だ。自分のスタイルにこだわることによって、思いつきでふらふらせずに、継続的にチャレンジすることができる。それが、成功をもたらす。
四番目の原理は、
仕事の先にあるものを見る
ことである。ビジネスである以上、収益を上げることが目的である。しかし、そこだけを見ていては仕事を受け入れることが難しい仕事がある。そこで、重要なことは、どんな仕事にもある、目的や顧客について考えることが重要だ。この仕事は将来的にどのような意味を持つか、この仕事は誰が喜んでくれるかといったことを考えることだ。
スター社員に不可欠な仕事に対する満足は会社が与えてくれるものではない。自分で創っていくことが必要だ。そのためには、会社の支援が不可欠であり、スター社員になるには会社に対する情報発信を積極的に行い、常に自分の仕事を理解しておいてもらえるようにすることが必要だ。これが5番目の行動原理である。
そして、主体的に行動をしていく。組織の中では、若いときには仕事を作るより与えられることの方が多い。主体性を持って行動をするには、与えられた仕事に以下に独自性を持たせるかがポイントになる。これが6番目の行動原理。
独自性を成果につなげるには、他人とは異なることを考えることだ。ここで重要なことは、柔軟な発想を持つことだが、そのためには、仕事と遊びを同じレベルで行えというのが、松本社長の主張である。すると、ストレスを感じなくて済むと同時に、プライベートの中で仕事に役立つことを発見することができる。
最後の行動原理は、失敗を活かすこと。失敗を恐れずに、失敗を認め、客観的に見ることによって、新しいアイデアにつなげていく。これがスター社員の成長の推進力になる。
◆環境づくり
スター社員になるには、環境に左右されないことが重要であるが、一方で、うまく環境を選ぶ、あるいは自分で変えていくことも重要だ。
環境を選ぶという点では、
・好きなことを仕事にする
・形(会社の規模や知名度)にこだわらず、やりたいことを重視する
・会社に見出される
・支える体制になっている
・情報を重視している
・社長を好きになれる
といったことが重要である。もし、これから会社を選ぶのであればそのような発想を持つとよい。
◆スター社員を目指すために
スター社員を目指すには、
(1)会社を好きになる
(2)チャンスを作る
(3)新しいことに挑戦する
(4)自分のやりたいことを見つける
(5)人に喜んでもらうことを目指す
(6)チャレンジするパワーを持つ
(7)パイを奪うのではなく、つくる
といったことを実践していくことが必要だ。
この本に書かれていることは、成長の仕方についてであると同時に、経営者の視点からの人材育成の具体的方法でもある。その意味で、人材育成に携わる人、あるいは中小企業の経営者にとって示唆に富んだ一冊である。
仕事が好きで
常に人を喜ばせることを考えており
結果的に常に成果を出し続けられる社員
と定義している。そして、スター社員の行動原理、スター社員を目指すための環境づくり、行動について順に持論を展開している。まずは、行動原理から紹介しよう。
◆スター社員の行動原理
スター社員の行動原理の一番目は
人を喜ばせるのが好き
ということである。松本社長は、この要素がない人は、絶対にスター社員になれない。逆にこの要素を持つだけで、スター社員になる資格があると言っている。この行動原理は、そのまま、顧客を喜ばせるということにつながり、長い目でビジネスの拡大をもたらし、目先の業績だけではなく、成果を出し続ける素地になる。
二つ目の原理は
自分の仕事を受け入れる
ことである。仕事に対して、ネガティブな態度をとってみても得るものはない。与えられた仕事をポジティブに受け入れることにより、仕事を楽しくできるし、そのような態度が仕事の工夫を生み出し、ますます、仕事が面白くなっていくという好循環をもたらす。
その際に重要なことは、
自分のスタイルにこだわることだ。これが、第3の行動原理だ。自分のスタイルにこだわることによって、思いつきでふらふらせずに、継続的にチャレンジすることができる。それが、成功をもたらす。
四番目の原理は、
仕事の先にあるものを見る
ことである。ビジネスである以上、収益を上げることが目的である。しかし、そこだけを見ていては仕事を受け入れることが難しい仕事がある。そこで、重要なことは、どんな仕事にもある、目的や顧客について考えることが重要だ。この仕事は将来的にどのような意味を持つか、この仕事は誰が喜んでくれるかといったことを考えることだ。
スター社員に不可欠な仕事に対する満足は会社が与えてくれるものではない。自分で創っていくことが必要だ。そのためには、会社の支援が不可欠であり、スター社員になるには会社に対する情報発信を積極的に行い、常に自分の仕事を理解しておいてもらえるようにすることが必要だ。これが5番目の行動原理である。
そして、主体的に行動をしていく。組織の中では、若いときには仕事を作るより与えられることの方が多い。主体性を持って行動をするには、与えられた仕事に以下に独自性を持たせるかがポイントになる。これが6番目の行動原理。
独自性を成果につなげるには、他人とは異なることを考えることだ。ここで重要なことは、柔軟な発想を持つことだが、そのためには、仕事と遊びを同じレベルで行えというのが、松本社長の主張である。すると、ストレスを感じなくて済むと同時に、プライベートの中で仕事に役立つことを発見することができる。
最後の行動原理は、失敗を活かすこと。失敗を恐れずに、失敗を認め、客観的に見ることによって、新しいアイデアにつなげていく。これがスター社員の成長の推進力になる。
◆環境づくり
スター社員になるには、環境に左右されないことが重要であるが、一方で、うまく環境を選ぶ、あるいは自分で変えていくことも重要だ。
環境を選ぶという点では、
・好きなことを仕事にする
・形(会社の規模や知名度)にこだわらず、やりたいことを重視する
・会社に見出される
・支える体制になっている
・情報を重視している
・社長を好きになれる
といったことが重要である。もし、これから会社を選ぶのであればそのような発想を持つとよい。
◆スター社員を目指すために
スター社員を目指すには、
(1)会社を好きになる
(2)チャンスを作る
(3)新しいことに挑戦する
(4)自分のやりたいことを見つける
(5)人に喜んでもらうことを目指す
(6)チャレンジするパワーを持つ
(7)パイを奪うのではなく、つくる
といったことを実践していくことが必要だ。
この本に書かれていることは、成長の仕方についてであると同時に、経営者の視点からの人材育成の具体的方法でもある。その意味で、人材育成に携わる人、あるいは中小企業の経営者にとって示唆に富んだ一冊である。
コメント