行動を中心にした問題解決のフレームワーク【ほぼ日読書日記 2009年6月29日】
僕はグローバル化信奉者ではない。経済のグローバル化は必須であるが、それと、チームだとか、組織がどうあるべきかは別の問題だ。
目的と目標の議論でいえば、グローバル化は目標であって、目的ではない。目標だけで突き進もうとするから、達成手段もあわすような議論になってしまう。
ダイバーシティを重視しろと強要するというのはパラドックスだ。何のためにダイバーシティを重視しなくてはならないのか?そこが問題。
比較ビジネス文化論としては秀作だと思うが、読み進んでいるうちに、そんな気持ちになってきた。
篠崎 正芳「世界で成功するビジネスセンス~日本企業は仕組みをチェンジ!日本人は思考・行動をアップグレード!」、日本経済新聞出版社(2009)
ただ、思考様式も変えたいと思っている人には、非常に現実的なたくさんのアドバイスが書いてある本なので、役立つと思う。
価値観の議論をしない、いいかえれば、アングロサクソンの資本主義の価値観を前提にした、グローバル化の本は、もう僕的なおなかいっぱいだけど。
もう一冊、この本を読んだ。
池上 孝一、小島 美佳「ハイパフォーマーの問題解決力」を極める」、ファーストプレス(2009)
問題解決力のフレームワークとしては画期的な本だ。基本スキルと、応用スキルに分け、思考スキルだけでなく、行動スキルなども盛り込んでいる。
今までの問題解決本は、思考スキルありきで、考えたことを如何に行動に移すかという観点で書かれているのとは根本的に異なる。ただし、基本スキル(ファンダメンタルスキル)の難易度が高い。
1 色々な立場に身を置いた「視点」を持って行動している
2 「目的意識」を踏まえて行動している
3 的確な「判断基準と優先順位」を使って行動している
4 やりきろうとする「アスピレーション」を抱いて行動している
日常的にこんな行動ができれば、そもそも、問題など生じないだろう。っていうか、そういう問題があったときに何かするのではなく、継続的に問題を解消しながら仕事を進めていくためのフレームワークだとみるべきだろう。
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