成功は個人の問題ではない?!【ほぼ日読書日記 2009年5月15日】
東京から京都へ戻る新幹線車中。昼間のコンサルの仕事で疲れたあまたで、読んでますます疲れた本。
マルコム・グラッドウェルの「OUTLIERS」の待望の翻訳。
マルコム・グラッドウェル(勝間 和代訳)「天才! 成功する人々の法則」、講談社(2009)
「ティッピングポイント」が出版されてもう10年になる。満足。やっぱり、そんなに興味のあるテーマではないが、それでもおもしろい。21世紀は「日本的」なものがグローバルになるのではないかと思うが、この話もやっぱりその気配を感じる内容だ。
今回の本には、翻訳者の勝間和代さんの解説がついている。
このようなスタイルでいつもいいなと思うのは、金井先生の解説だ。著者がその本を書いた背景や背後にある理論、関連理論などを深いレベルで書いてくれている。本の価値をます解説。「サーバントリーダーシップ」の解説などは、それ自体に価値があるようすら思える。
今回の勝間さんの解説はご自分のことを書いている。読み物としてはそれなりにおもしろいが、この解説がこの本の価値を増しているとは思えない。ちょっとがっかり。
こんな解説をするくらいなら、レーヴン漸進的マトリックス検査を使った記述のような原著の不適切さに対するコメントを入れてほしいなあ(早速、アマゾンでは指摘されていた)。
それから、余計なお世話だが、訳本の帯に写真を入れるのも頂けない。まあ、僕は帯は読む前に捨てるので、どうでもいいけど。
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