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2009年2月15日 (日)

スターバックスの店員はなぜ気持ちよいのか?

4532314348 ハワード・ビーハー、ジャネット・ゴールドシュタイン(関美和訳)「スターバックスを世界一にするために守り続けてきた大切な原則」、日本経済新聞出版社(2009)

お奨め度:★★★★1/2

スターバックスを全世界に展開したハワード・ビーハー氏が、マネジメントの原則を10にまとめた本。独特の、しかも、エッジの効いた表現で、かつ、具体的に書かれている。

1 自分に正直になる――かぶる帽子をひとつにする
2 なぜこの会社で働くのか――出世のためにではなく、正しい理由で行動する
3 自主的に考える――掃除をする人がほうきを選ぶべきだ
4 信頼を築く――心から思いやる
5 真実に耳を澄ます――壁は語る
6 責任をもつ――真実以外は嘘だとわかる
7 行動する――行動的に考え、思慮深く行動せよ
8 困難に立ち向かう――なにより私たちは人間だ
9 リーダーシップを発揮する――大きな雑音と静かな声
10 大きな夢をもつ――「イエス」は世界で一番パワフルな言葉だ

読んでいて、まず、びっくりするのは、僕たちが普段接している店舗の店員さんにも周知されているのではないかと思われる内容であること。

これだけの世の中にいろいろな情報サービスや支援サービスがあれば、エグゼクティブやマネジャーがこのような原則論、行動規範を提示することと自体は、そんなに特別なことではないと思うが、例外なく実践の壁に行き当たる。そして、その壁を突破し、すべてのマネジャーや従業員に浸透・定着できた企業だけが、エクセレントカンパニーになるということなのだろう。

ただ、その中で、ハワード・ビーハー氏の言っていることに感じるのは、プロアクティブであり、かつ、深いことだ。その象徴は7である。

「行動的に考え、思慮深く行動せよ」と言われると、あなたはどのような振る舞いをしろと言われていると感じるだろうか?これがぱっと腑に落ちる人はできている人だと思う。なかなかできない人は、逆、つまり「深く考え、大胆に行動する」ではないかと思ったりするかもしれない。しかし、これは、よく考えてみると行動的であれということに他ならない。

この言葉がどういう行動イメージなのかを具体的な事例を引きながら、メッセージを選んで述べられているので、読めば行動に落とせるような気になる。このあたりのハワード・ビーハー氏のメッセージの伝え方が、店頭の販売員まで原理が浸透している理由の一つなのだろう。

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