【ほぼ日 読書日記】2009年1月14日
ちと勉強の必要があって、この本を買ってきて読む。
Xavier M.Frascogna Jr、H.Lee Hetherington(湯浅 政義訳)「アーティスト マネジメント 仕組みのすべて」、オリコン・エンタテインメント(2008)
ある意味で感動した。米国ではアーティストは個人事業主であるというのはよく聞く。日本では自前の事務所を作って独立しない限り、基本的にはプロダクションに所属するサラリーマンである。極論すれば、プロダクションだけでなく、広告エージェント、メディア、果ては興行企業などが形作るビジネスモデルの中で消費されていく商材である。
このことは、日米のアーティストの芸術性の違いに大きな影響を与えているように思えてならない。
といったことを以前からぼんやりと考えていたのだが、この本を読んで、改めてのこの認識を強くした。米国では、アーティストは個人事業主であり、自らマネジメントチームを組んで、自身のマネジメントとプロデュースをしていく。完全に自立したビジネスマンであり、マーケティングもすれば、キャリアプラニングもする。
Copyrightを見ると、この本の初版は1978年である。このようなバイブル的な本があるということはすでにその分野のマネジメントは確立していることを意味している。もう30年前である。これにも驚かされた。
こういう仕組みを持たないとグローバルな活動はできないというのは良く分かる。よく考えてみると、坂本龍一とかはこの世界で動いているように見える。
お仕事で読んだ本はさておき、プライベート。非常に考えさせられる本を読んだ。
ヴェルダー・R・ペーター、フィリップ・ロートリン(平野 卿子訳)「ボーアウト 社内ニート症候群」、講談社(2009)
バーンアウトならぬ、ボーアウト。これも造語だそうだが、仕事に退屈しきってる状態。これは訳者の造語っぽいが、「社内ニート」だといっている。
以下のような現象の相互作用で生まれるそうだ。
・能力以下の仕事しかさせてもらえない
・無関心
・退屈
忙しくて、忙しくて仕方ないといいながら、実は、仕事中に私用メールを書いてみたり、Webを見たりしている人。回りを見回すと、結構、多いのではなかろうか?
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