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指南役「「考え方」の考え方 すぐれた企画は30秒で伝わる」、大和書房(2008)
お奨め度:★★★★★
副題の「30秒で伝わる」というコピーにピンときた人には、この本はあまり前のことが指南役さんの独特の語り口調で書いてあるだけの本かもしれない。でも、ピンとこなかった人は、ぜひ読んでほしい一冊。
ちなみに、30秒というのはこの本の最後のあたりで説明されるが、役員が1階から最上階にある役員フロアまでエレベータに乗る30秒で自分の企画を説明する時間。
アイディアを生み出す、よい企画をするというと、特別なことのように思える。しかし、この本はそうではないという。特別な能力は要らない。努力すればアイディアは「光臨」してくる。クリエイタと素人の差は努力の方法を知っているかどうかというのが本書の主張であり、具体的な方法を数多く紹介してくれる。
【始動】
考え方1:はじめにゴールを見る
考え方2:とりあえず、書き始める
考え方3:ルビッチならどうする?
考え方4:必ず正解がある
考え方5:アイデアはある日突然ノックする
【環境】
考え方6:制約はチャンス
考え方7:立ち位置は関係ない
考え方8:アイデアは夜作られる
考え方9:機は熟す
【技術】
考え方10:笑えること
考え方11:具体的れあれ
考え方12:逆転の発想
考え方13:引き算の美学
考え方14:積極的に模倣する
考え方15:ネーミングのコツ
【品質】
考え方16:タイムリミットは30秒
考え方17:アイデアは美しい
考え方18:最後に勝つのはオリジナル
の18である。それぞれ、指南役さん独特の軽妙な文体で、例を豊富に挙げながら語られている。
全体を一貫している考え方は、シンプルである。つまり、30秒で説明できることだ。読んでいて感じたのは、全体的に惹かれるのはクリエイタのような職業の人だと思うが、いろいろな職業の人が参考になる部分がある本ではないかと思う。
ちなみに、僕は「必ず正解がある」と「制約はチャンス」というのがもっとも参考になった。
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