上司とは理不尽な存在か?
菊澤 研宗「なぜ上司とは、かくも理不尽なものなのか (扶桑社新書 16)」、扶桑社新書(2007)
お奨め度:★★★★1/2
著者は経済学(経済合理性)の視点から組織論を研究している学者である。2000年に
という本が出版されて、さらっと読んで面白いことを考える人だという印象を持っていたが、同じように、軍組織ねたで、最近、出版された
はすごく大切なことのエッセンスが書かれているので、いずれ、ブログで紹介しようと思っていた。ただ、この本、事例が詳しすぎるので、ためらっていたのだが、ちょうどよい本が出た。今回紹介する本がそれ。今回の本は、ビジネスねたで書かれていて、上の2冊と同じように、人間が如何に合理的な判断ができないかというのをわかりやすく解説している。
すぐに読めて、読んだ後で、「う~ん」と考えさせられる一冊だ。日本の組織で、部下は文句は言うし、批判するが、最後の行動では上司に従うことが多い。このため、組織変革が至難の業になっている。そんなマインドを一掃するのに、最適な本でないかと思う。
この本に併せて、以前、何かの記事で紹介した記憶があるが、この問題を文化的な側面から論じた橋本治氏の
橋本 治「上司は思いつきでものを言う (集英社新書) 」、集英社(2004)
と併せて読んでみると面白いだろう。
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