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2007年6月20日 (水)

組織を巻き込むチーム問題解決

4788907461 福山穣「チームで取り組む問題解決の考え方・すすめ方―組織全体を巻き込んで現状打破する方法論」、実務教育出版(2007)

お奨め度:★★★★

チーム問題解決について書かれた実践書。

基本的な話は要因追求型とビジョン設定型の2つの方法であるが、読者の経験からくるさまざまなノウハウが書かれているので、読んでいて、役にたつことが多い。また、チーム問題解決を阻害する原因についても整理されているので、取り組みの切り口も見えてきやすい。その2つの意味で、実践的な一冊である。

全体的なトーンとしては、チームによって問題解決をし、チャレンジをしようというトーンだ。それを小さなリスクで行うために、組織のサポートが問題になってくる。それを如何に引出すかが問題解決のひとつのポイントになるが、その方法について具体的に示されている。

また、マネジメントサポート、組織サポート、人材開発の3つの視点から組織としてはチームのそのようなニーズにどう応えていくべきかについても述べられている。

チーム問題解決というと何か、難しいことをしているように思うが、この本では、非常に現場的で、泥臭いことをやろうといっている。そのため、現場の現実の問題に容易に適用できるだろう。

その意味で、類書がなく、ぜひ、読んでおきたい一冊である。

目次

1 あなたはまだ、問題を解決していない!―チームに変化を起こすために必要なこと
2 問題「解決」を研究するから、問題が解決しない―真正面から問題と向き合う
3 問題解決のABC―組織全体を巻き込んで
4 日常管理を徹底すれば、問題は自ずと解決する―職場メンバーの役割を明確に
5 「要因追究型」で問題解決する―現状の把握から問題解決は始まる
6 「ビジョン設定型」で問題解決する―将来像を描くことから問題解決は始まる
7 問題の発見・設定から現状打破はスタートする―あるべき姿と現状との差はこうつかむ
8 問題解決を推進する組織づくり―展開のキーとなる事務局の役割と仕事
9 問題解決できる人材づくり―各階層に今求められているもの
10 二律共存・両立で問題を解く―チームで知恵をだし合える組織風土づくりを

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