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2007年3月

2007年3月12日 (月)

コンサルタントの秘密の道具箱

4822281728_01__aa240_sclzzzzzzz_ ジェラルド・ワインバー(木村泉訳)「コンサルタントの道具箱」、日経BP社(2003)

お奨め度:★★★★
 

コンサルタントとしてのものの見方、行動の仕方を解説した本で、分野を限らず、コンサルティングのバイブルだといってもよい一冊である。

この本では、思考法や、行動法を道具に見立てて、コンサルタントはそれを道具箱に収め、必要に応じて取り出して、問題を解決するというメタファーを作っている。

それぞれのツールについても

イチゴジャムの法則
知恵の箱
金の鍵
勇気の棒
願いの杖
探偵帽と虫めがね
イエス・ノーのメダル
ハート

望遠鏡
魚眼レンズ
ジャイロスコープ
卵、カラビナ、羽根
砂時計
酸素マスク

といったメタファーで書かれたウィット満載の一冊である。コンサルタントやその志望者であれば読んでおいて損のない一冊だろう。

なお、この本にはシリーズが存在する。20年ほど前に出版された本だ。

4320025377_09__aa240_sclzzzzzzz_ ジェラルド・ワインバー(木村泉訳)「コンサルタントの秘密―技術アドバイスの人間学」、共立出版(1990)

今、読んでみると、荒削りな感じがするが、コンサルタントの道具箱の原点であるので、こちらもとてもよい本であるので、併せて読んでみるとよいだろう。
 

2007年3月 6日 (火)

「燃えるやつら」の育て方

4492521666_01__aa240_sclzzzzzzz_v4395198 ジーン・リップマンブルーメン、ハロルド・レヴィット(上田惇生編訳)「最強集団ホットグループ奇跡の法則―成果を挙げる「燃えるやつら」の育て方」、東洋経済新報社(2007)

お奨め度:★★★★★

ホットグループというチームコンセプトをテーマに書かれたチームマネジメント論。2001年に出版され、21世紀のチームマネジメントのあり方と話題になった本だ。

米国ではドラッカースクール(クレアモンド大学院)でテキストとして使われている本で、広く読まれているチームマネジメントの本だ。

ホットグループの提案者である著者のハロルド・レヴィット

ホットグループとはチームのメンバーに共有されるミッション中心の心のあり方

だと定義している。イノベーションなど、大きな変革を必要とする組織は、従来の組織はそのまま残し、その上に、無数のホットグループを必要とするというのがハロルド・レヴィットの主張だ。

といっても、抽象論ではない。第1部は熱いチームの実態の分析や解説であるが、第2部は「熱いやつら」の育て方、第3部は「破壊的な成果を生む秘訣」とノウハウが網羅されている。

90年代を代表するチームマネジメントの理論は、ジョン・カッツェンバックの

4478430098_09__aa140_scmzzzzzzz_ ジョン・カッツェンバック、ダグラス・スミス(吉良直人、横山禎徳訳)「「高業績チーム」の知恵―企業を革新する自己実現型組織」、ダイヤモンド社(1994)

である。この内容は非常に奥深いものがあるが、読みようによっては、ほっとチームの理論はジョン・カッツェンバックの理論の上に構築されているようにも思える。

ただ、プロジェクトチームという前提で考えた場合、ジョン・カッツェンバックよりは、ほっとチームの概念の方が重要だと思う。

前書きでトム・ピータースが絶賛しているが、やはり、21世紀を代表するチーム理論になる可能性が大きい。

プロジェクトマネジャー、リーダーは、ぜひ、読んでおきたい一冊である。

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