プロジェクトマネジメントの道具箱
ドラガン・ミロセビッチ(PMI東京支部訳)「プロジェクトマネジメント・ツールボックス」、鹿島出版会(2007)
お奨め度:★★★★
2004年にPMIの優良図書に選らば得た書籍の翻訳。翻訳はPMI東京の有志による。
戦略プロジェクトマネジメントという視点でPMツールを捉えなおし、ツールの紹介をするとともに、どのような特性のプロジェクトに適しているかを整理している。また、PMBOKガイドとの関係付けもされている。
ツールは非常に万遍なく取り上げられている。その数は約60。
その部、個々のツールの説明の分量が少ないように思うので、初心者がPMBOKを勉強する際に、参考図書として使うのは多少つらいような気がする。
一度、セミナーなどで勉強した人が、辞書代わりに使うには非常に便利な本である。
また、PMBOKでは取り上げられていないツールが結構取り上げられていて、これがPMBOKのプロセスでどこで使えるかが示されているのは本書の魅力である。
それから、本書の本筋とはあまり関係がないが、上に述べたようにツールの適切の説明のためにプロジェクトカテゴリーを設定しているが、このカテゴリーが非常に参考になる。このカテゴリーがあってこの本の価値が生み出されている。
第Ⅰ部 プロジェクト立上げツール群
第1章 プロジェクトマネジメント道具箱の戦略的役割
第2章 プロジェクトの選定
第3章 プロジェクトポートフォリオ・マッピング
第Ⅱ部 プロジェクト計画ツール群
第4章 プロジェクト顧客の声
第5章 スコープ計画
第6章 スケジュール作成
第7章 コスト計画
第8章 品質計画
第9章 リスク計画
第10章 チーム形成
第Ⅲ部 プロジェクト実行ツール群
第11章 スコープ・コントロール
第12章 スケジュール・コントロール
第13章 コスト・コントロール
第14章 品質管理
第15章 実績報告と終結
第Ⅳ部 実務への適用
第16章 プロジェクトマネジメント道具箱の選択とカスタマイズ
付録A プロジェクトマネジメント・ツールとPMBOKとの対応
付録B プロジェクト規模に対応したプロジェクトマネジメント道具箱
付録C プロジェクト・ファミリーに対応したプロジェクトマネジメント道具箱
付録D プロジェクト・タイプに対応したプロジェクトマネジメント道具箱
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