PMBOKのITプロジェクトへの適用の具体的方法
山本需「PMBOK第3版を活用するITプロジェクトマネジメントへの適用と実践」、ソフトリサーチセンター(2006)4883732320
お奨め度:★★★★
PMBOK第3版をITプロジェクトに適用する方法を体系的に述べた本だが、いろいろ、ある本の中でもっとも具体的に書かれている本だ。
PMBOKのプロジェクトマネジメントプロセスに従って淡々と書かれている中に、著者の知見やノウハウがTips的な形で埋め込まれており、特に初心者が使いやすい内容になっている。
なによりよいのは、テンプレートが豊富であり、それが非常に役立つだろう。
PMBOKをITに適用するというのは何冊か類書がある。非常に興味深いのは、その方法が異なることだ。その中で、もっともオーソドックスなのは、この本と同じ出版社から出版されている佐藤義男さんの書かれた本である。この本はもともとは、日本プロジェクトマネジメント協会(当時は日本プロジェクトマネジメントフォーラム)のSIG活動で原型ができただけあって、非常にオーソドックスにまとまっている。どのようなIT組織にも使えるだろう。その一方で、教科書的という批判もある。
佐藤さんの本に較べると、教科書的なイメージはなく、文字通り、実践的な本である。その分、PMBOKの適用に関して、著者のオリジナルの視点が含まれているので、読む際には佐藤さんの本と比較しながら読んでいかれることをお奨めしたい。
目次
第1章 プロジェクトマネジメントの背景
第2章 プロジェクトの立上げ
第3章 プロジェクトの計画
第4章 プロジェクトの実行
第5章 プロジェクトの監視コントロール
第6章 プロジェクトの終結
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