ストレッチした目標を達成するための超実践的方法論
近江堅一、寺田哲郎「製造業の高レベル目標管理法―トヨタに学びたければトヨタを忘れろ」、日刊工業新聞社(2006)
お奨め度:★★★★
著者らが実践してきた「O式」と呼ぶパフォーマンスマネジメントの実践活動について述べた本。
「O式」とは、挑戦目標設定・必達法の略で、
マネジャーが高い目標を設定し、ユニークな施策で目標を必達させる実践活動
である。
著者たちの指摘は極めてユニーク。経営改善の目標に、一般社員が日常管理で行うような低いレベルの目標しか設定していないのは損失だという問題意識で、どのようにそれを実現するかを示している。
「O式」の構成要素は
・管理者の自覚
・挑戦目標
・挑戦目標を達成するためのユニークな施策の出し方
・時間創出法
・基礎資料の作成
・実施計画の作成
で、それぞれに、著者たちのユニークな発想が詰まっている。それをすべて解説した一冊。
第1章 「O式」挑戦目標設定・必達法の基本手順(管理者の自覚
挑戦目標とは ほか)
第2章 「O式」挑戦目標設定のためのアプローチ(「O式」と方針管理のどこが違うか
部門別の挑戦目標とその達成のための施策のヒント
年度経営計画における「O式」の役割
営業マンの偶然設計
営業活動における「客の生の声」の価値)
第3章 「O式」目標必達のための改善力をつける(1日改善会の驚くべき効果
ユニーク施策が見つからない場合の取組み ほか)
第4章 「O式」目標必達のための意識改革を図る(管理者の意識改革のステップ
錯覚を見破る常識打破の魅力 ほか)
第5章 形骸化したISO9001を脱皮して真に儲かるしくみの構築・運用(認証取得している企業の問題点
儲けるISO9001のしくみ構築と運用)
巻末資料
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