ドラえもんはすばらしいメンターである
横山泰行「ドラえもんの「育て力」―人生に必要なことは、すべて「ドラえもん」が教えてくれた!」、イースト・プレス(2005)
お奨め度:★★★★
まぐまぐの創始者の一人である大川さんは、インターネットを「どこでもドア」とたとえていた。彼が個人事業をやっていた当時のホームページは、今でも新しいのではないかと思う。
大川さんもすごいが、インターネットにたとえられるようなアイディアを出したドラえもんはすごいコミックスである。本当にアイディアの宝庫だ。いろいろなことに気づかせてくれる。
この本は、ドラえもんのストーリーの中から、ドラえもんがおもに、のび太にコーチング行動をとっている部分を取り出し、コーチングの基本について解説した本である。
「ほめる力」「叱る力」「気づかせる力」「経験させる力」「学ばせる力」、などなど、正直なところ、よくこれだけのネタがあるものだと思う。
ドラえもんを知らない人もいないと思うが、念のために書いておくと、子守用ロボットである。そして、のび太の”悲惨な未来”を”バラ色”に変えていく。
話は変わるが、メンタリングという概念がある。メンタリングは、ギリシャの詩人ホメロスの書いた叙事詩「オ. デュッセイア」に登場する老賢人「メントル」にちなんでメンタリングと呼ぶようになったという説がある。
僕がメンタリングという概念を知ったこととドラえもんを知ったのは、当然、ドラえもんの方が早い。実は、メンタリングを知ったときに、真っ先に連想したのが、ドラえもんだった。
この本は、まさに、そうだ!という思いで読んだ。プロジェクトマネージャーがドラえもんになれれば、納期遅れなどなくなるかもしれないが、とりあえず、のび太クンたちを動かしながらやるしかないとすれば、この部分だけでもドラえもんになりたいものだ。
ドラえもんになりたい方、ぜひ、読んでみよう!
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