組織力を高める
古田興司、平井孝志「組織力を高める~最強の組織をどうつくるか」、東洋経済新報社(2005)
お勧め度:★★★★1/2
組織力を「遂行能力」と「戦略能力」で定義し、一方がかけても組織力は発揮できないという主張をしている。その上で、なぜ、組織力が発揮できないか、そして組織力をどのように高めていくかを議論している。
このうち、特に完遂能力はプロジェクトマネジメントやプロジェクトマネージャーに期待するものが大きく、
1.ワンランク上で考え、ワンランク下で手足を動かす
2.「聞く力」を鍛える
3.自分の言語で伝えぬく
4.自らを厳しい環境に立たせる
5.先を読む力をつける
といったスキルが必要であると説いている。さらに、マネージャーが業務を完遂するステップとして
1.目的を深く理解する
2.確実に伝える
3.具体的な目標・活動に落とし込む
4.遂行させる
5.完了を見届ける
という5つのステップを踏む必要があると説いている。
実はこの本をお勧めしたい理由はさらに、完遂能力という観点から、メンバーのスキルが必要であることを強く主張しており、
1.全体像を理解する力をつける
2.報告力を鍛える
3.交渉力を磨く
ことにより、オーバーアチーブする人材を育てることの重要性を説いている点だ。
著者たちは、デルコンピュータでの経験も基づいていろいろと自説を展開しており、その点も説得力に富む。
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