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コンセプチュアルスタイル考 Feed

2016年5月13日 (金)

【コンセプチュアルスタイル考】第25話:市場や顧客の要求の本質を見極め、期待を上回る製品やサービスを提供する

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Kitai◆製品の期待に関する3つのレベル

最近よく市場や顧客、ステークホルダーの期待を上回る製品やサービスを提供することが重要だと言われます。もう少し正確いえば、期待をした以上に気に入られる製品やサービスを提供するということです。顧客も自分たちの期待を上回るものを提案したり提供してほしいと望んでいるという指摘もあります。

顧客の期待と製品の関係でいえば、3つのレベルがあると言われています。

一つ目はできて当たり前というレベルです。たとえば、基本的な機能や瑕疵がないことです。自動車であれば、エンジンがあり、ブレーキとアクセルで速度をコントロールでき、ハンドルがあって車を動かすことができることです。

次のレベルは顧客がこんなものが欲しいと言っているレベルです。たとえば、ナビゲーションシステムが欲しいとか、自動ブレーキが欲しいとかです。最近だと、自動運転も含まれるのでしょう。

ここまでは分かりやすいのですが、さらに「顧客の期待以上」という3つ目のレベルがあります。これは自動車でいえば、たとえば、空を飛ぶといったものでしょうか。少なくともその製品を購入しようとする顧客にとっては自分の頭にはない新しい概念のものということになります。

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2016年5月11日 (水)

【コンセプチュアルスタイル考】第24話:柔軟な発想の問題解決を行う

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◆問題解決の2つの仕事

問題解決に当たってはコンセプチュアル思考はいろいろな面からの武器になりますが、なかでも柔軟な発想で問題解決を行えることが大きいと思われますので、ここから考えていきたいと思います。

問題解決においては、コンセプチュアル思考の役割としては、問題の本質は何か、本質的な問題は何かを見極めることが重視されますが、同時に本質的な問題に対応する柔軟なアイデアを出すことが期待されます。

問題解決は2つに分けることができます。一つは原因を探し、対処する問題解決です。もう一つは課題を探し、対処する課題解決です。前者では問題の本質を真の原因と考え、真の原因に対して解決策を探し求めていくことになります。後者では、課題の本質を見つけ、それに対処していくことになります。

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2016年5月 7日 (土)

【コンセプチュアルスタイル考】第23話:意思決定を速く、適切に行う

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◆直観的に仮説を選ぶ

意思決定を速く、かつ適切に行うのにもコンセプチュアル思考が有効です。

コンセプチュアル思考によって、直観的に判断し、その上で論理的な説明をすることができるからです。いわゆる仮説思考です。

仮説思考をする場合にポイントになるのは、仮説の選び方です。ここで直観を使います。直観的に考えてどういう結論なのだろうと考えるわけです。もちろん、ここでも本質は欠かせません。直観とは経験に基づき、ひらめいたことで、基本的にはそれを説明できるロジックが存在しているものです。



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2016年5月 6日 (金)

【コンセプチュアルスタイル考】第22話:過去の経験を未来の活動に活かす

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Keiken3◆経験と体験

日本というのは経験を大切にします。ただ、どこの国にいってもリクルートでは「経験者」優遇と言われるので経験を大切にするのは日本だけの話ではないのですが、日本の経験優遇は少し意味が違います。まず、このあたりから説明したいと思います。

日本語では経験に似たような言葉に体験という言葉があります。

どう違うか分かりますか?

体験は自分自身の遭遇したことを意味する言葉です。これに対して、体験を自分なりに受け止めたものです。体験しなくても、実際に見たり、聞いたりするだけでも、そこから何かを感じとることができれば経験になります。

逆にいえば、いくら体験をしても、自分なりに受け止めができなければ、経験にはなりません。ここで気をつけて戴きたいのは、何度も同じような体験を繰り返していると、そこで起こっていること、やっていることがすべてという受け止めが自然にできることです。

実は欧米が経験を重視するのは、体験があることを重視するという意味ですが、日本では体験はあまり重視されず、文字通り経験が重視されます。つまり、体験を自分のものにしていることが重視されるわけです。

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2016年3月15日 (火)

【コンセプチュアルスタイル考】第21話:多様な意見を統合した新しいアイデアを生み出す

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◆ダイバーシティの実現できない理由

この数年、ダイバーシティが注目されています。さまざまな価値観や意見を持つ人とが集まることがチームやプロジェクト、組織の成功要因だと考えられるようになってきています。

ところが、口でいうのは簡単なのですが、現実にはなかなかダイバーシティーの高いチームというのはできません。理由は2つあって、一つは気持ちの問題です。

どうせ仕事を一緒に仕事をするなら、価値観や考えの合う人としたいという気持ちは誰もが強いものです。このような気持ちが障害になっているようです。そしてもう一つはもっと現実的な問題で、考えが対立したときに誰もが納得のいく結論が出せないという問題です。

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2016年3月11日 (金)

【コンセプチュアルスタイル考】第20話:データと言葉を関連付けて考える

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◆データを言語化し、本質を表現する

コンセプチュアルという言葉からは概念的な表現を連想するかもしれないが、コンセプチュアルのポイントの一つは、データと言語表現の関連付けです。そもそも、コンセプチュアルとは状況や対象を一言でいうことで、データが並んでいる状況を一言でいうこともコンセプチュアルになるわけです。

特に、目標を立てて仕事をする場合には、目標は計測可能なものであることが望ましいわけで、したがって、数値で表現され、データとして蓄積され、分析の対象になります。つまり、データから何かを考えたり、決めたりするときには、言語化することが不可欠です。

そして、以降は言葉を使って思考を行います。その意味で、言葉として表現することはコンセプチュアルな仕事術の基本中の基本だともいえます。言語化するとは、データに隠されている本質を言葉で表すことに他なりません。



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2016年2月18日 (木)

【コンセプチュアルスタイル考】第19話:直観を活かし、論理で検証する

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◆できる人は直観に優れる

できる人は直観に優れているという指摘をよく見かけます。なぜ、直観に優れていると仕事ができるのでしょうか?今回のではこの問題について考えてみたいと思います。

PMstyleが考えているコンセプチュアルスキルのモデルは、もっとも基本的な思考に「コンセプチュアル思考」があり、それにより思考や行動が変わり、結果として仕事に生産性の向上や創造性の向上がもたらされるというものです。

この中で直観が果たす役割は生産性の向上です。

特にマネジャーのレベルになってくると、ものごとを決めたり、行動するときには正解がないことが多く、いくつかの選択肢から選んで意思決定したり、行動したりする必要があります。言い換えると、選んだことの確からしさを検証する必要があります。このとき、選択肢を選ぶことを、仮説を立てるといい、検証することを仮説検証といいます。

問題は複数の選択肢があるときに、一つ一つを検証していたのでは時間がかかり、意思決定が遅れたり、行動が遅れたりすることです。生産性が低い一つの理由は、考えられることをすべてやって、あるいは必要だと思われる情報をすべて集めてからものごとを考え、行動しようとすることにあります。

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2016年2月17日 (水)

【コンセプチュアルスタイル考】第18話:仕事の本質を見極め、仕事の生産性を上げる

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Seisannsei2◆ものごとの優先順位が決められない

日本企業は生産性が低いとよく言われます。なぜでしょうか?

たとえば、意思決定の方法を見ているとよく分かりますが、日本人は細部にこだわります。ものごとを決めるときにも細部まで検討して決めていきます。なぜ、そのようなことになるのかと考えてみると、2つの問題があると思われます。

一つは、ものごとの優先順位が決められないという問題です。コンセプチュアル思考でいえば、物事の本質を考えて進めていくことができないというケースです。

この問題を象徴する考え方に、製品仕様や仕事について、「どうせ、最後にはすべてやらなくてはならないんだから」という言い分があります。著者はコンサルタントとして仕事をし始めたころ、最初にこのような意見を聞いたときの違和感を今でも覚えています。この背景には、何事にも十分の時間と金を使うことができるという暗黙の前提があります。もちろん、今は何かをするために十分な時間を金を使うことはできませんので、あり得ないのですが、未だにこの考え方はなくなっていません。



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2016年2月12日 (金)

【コンセプチュアルスタイル考】第17話:コンセプチュアル思考で改善を超える

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◆考えるとは

これまでにやったことがなく、新しいやり方をしなくてはならないことがよくあります。そのときに、どのようにすればよいのでしょうか?知っていること、経験したことであればそのまますればいいわけですが、知らないと「考える」ことが必要になります。

では「考える」にはどうすればよいのでしょうか?そのときにポイントになるのが、抽象的に思考し、具体的な行動に落とすという考え方です。考えるとは物事を抽象的に捉えて、判断や意思決定することだと言っても過言ではありません。



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2016年2月10日 (水)

【コンセプチュアルスタイル考】第16話:利害関係を統合し、互恵関係を作る

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Gokeiコンセプチュアル思考の行動への応用として、第1回はコンセプト作りをお話しました。第2回は「利害関係を統合し、互恵関係を作る」です。

◆コンフリクトにどう対処するか

世の中は矛盾(コンフリクト)に満ちています。あなたのお客様も決して例外ではありません。時として、矛盾に満ち溢れたことを言ってきます。

たとえば、あなたの会社は顧客から技術力を買われて長く取引をしているとします。顧客は新しい技術の導入には理解を示し、多少割高になってもあなたの会社から新しい技術を導入した製品を購入してきました。ところが最近役員が代わり、新しい役員は、コスト削減に強い関心を示す人でした。ここで営業部門と開発部門に対立する2つの考え方が生まれてきました。

開発部門は従来の顧客はあなたの会社の技術力を評価してくれているので、あなたの会社が技術革新を続けていけば、顧客との取引は長く続けることができるだろう。そして技術革新をすることは他の顧客への競争力にもなる。よって、技術革新こそ追求すべき目標だという考え方です。

営業部門は、顧客はコスト削減を気にしているので、今の価格では顧客を失うことになる。この顧客だけはなく、多くの顧客がコスト削減を重視しているので、多くの顧客を失うことになる。よって、コスト削減に努め、価格競争力をつけるべきだという考え方です。



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