PMstyle 2024年4月~6月Zoom公開セミナー(★:開催決定)

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2020年4月

2020年4月24日 (金)

【PMスタイル考】第168話 プロジェクトにおけるパーパスの探し方

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9747239/ 

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◆はじめに
 
第157話で「パーパス・ドリブンのプロジェクトマネジメント」という記事を書き、その中でパーパス(存在意義)について概要を説明した。
 
【PMスタイル考】第157話:パーパス・ドリブンのプロジェクトマネジメント
https://mat.lekumo.biz/pmstyle/2019/09/post-7444.html
 
パーパスの話をすると、雰囲気は分かるがどんなメリットがあるのかということをきかれることが多い。また、プロジェクトマネジメントにおいてパーパスと目的はどう異なるのかという疑問を投げられることも多い。
 
今回のPMスタイル考はこのあたりを明確にしながら、もう少し、パーパスについて掘り下げて考えてみたい。

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2020年4月16日 (木)

【LINE】PMstyle LINE公式アカウント登録者200名突破

PMstyleコーディネーターの鈴木道代です。

PMstyleが

・新しい公開講座
・イベントの企画や
・共有したいブログ記事
・共有したい一般情報
 
などのご案内をしようと解説したLINEアカウントの登録者が200名を超えました。感謝を込めて、期間限定キャンペーンを行います。内容、応募方法はLINEのPMstyleアカウントをご確認ください!

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また、友だちに登録戴いた方に有料メルマガ「PM養成マガジン・プロフェッショナル」の記事を1ヵ月分、無料でお送りするサービスは継続して行っています(方法は友達登録時に送られるメッセージに記載されています)。
 
この機会にぜひ、ご登録ください!友達追加(登録)は次のいずれかの方法でできます。
 
 

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2020年4月14日 (火)

【お知らせ】公開講座の中止、およびZOOMセミナー開催について

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いつも、PMstyleの公開講座をご利用頂き、ありがとうございます。

全国にコロナウィルス感染に対する緊急事態宣言が発令され、先行きが不透明なため、とりあえず、PMstyleの4月~5月のすべての公開講座は中止させて頂きます。
 
代わって、いくつかの公開講座につきましてはZOOMで開催するために準備をしておりましたが、一段落しましたので、ご案内させて頂きます。
 
まず、一番、悩んだのはコンセプトです。コンセプトに入れたいキーワードはレジリエンス(「回復力」「復元力」または「弾力性」)です。これから2~3年はコロナの影響からの立ち直りの期間になると考えているためです。
 
これを普段提供しているサービスといかに結びつけるかを議論し、結局、コンセプチュアルスキルやヒューマンスキルが強化されればレジリエンスは高まるという結論を得ました。そこで、提供するPMstyle ZOOMセミナーのコンセプトを
 
「日常的な実践を振返り、整理し、強化し、レジリエンスを高める」
 
としました。
 
このコンセプトで、以下の4講座については準備が整いましたので、お知らせさせて頂きます。
 

 ・プロジェクトを成功させるステークホルダーマネジメント
                       (ZOOMm 05月21日、22日)
 ・コンセプチュアルスキル入門~本質を見極め、行動するスキル
                       (ZOOMm 05月14日、15日)
 ・クリティカルシンキング入門
                       (ZOOM  05月12日、13日)
 ・コンセプチュアル思考のポイントと活用 
              ~VUCA時代の思考法(ZOOM:05月25日、26日)
 
受講料はオンサイトセミナーの半額で、早割もありますが、個人申込割引はなしとしていますのでご注意ください。
 
コロナを自己成長のチャンスにするために、お役立ていただければありがたいです。
 
以下に各セミナーの概要をご紹介いたします。
 
 
 

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2020年4月13日 (月)

【コンセプチュアルスタイル考:雑談2】パーパスを描き、不確実な状態に耐え、希望を見出すネガティブ・ケイパビリティ

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◆ネガティヴ・ケイパビリティとは
 
最近、注目され始めている概念に、「ネガティブ・ケイパビリティ」という概念があります。例えば、この記事の参考資料に上げている帚木蓬生さんの書籍はアマゾンの売れ筋でずっと3桁に入っています。
 
この概念はもともと、19世紀に詩人であるジョン・キーツが発見したものです。キーツがこの概念を生み出した背景には、以下のような詩人観があったとされます。
 
「詩人はアイデンティティをもたない。詩人は常にアイデンティティを求めながらも至らず、代わりに何かほかの物体を満たす」
 
つまり、詩人にはアイデンシティがなく、それを必死に模索するなかで物事の本質に到達する。その宙吊り状態を支える力こそがネガティヴ・ケイパビリティである、すなわち
 
「事実や理由を拙速に求めず、不確実さや不思議さ、懐疑のなかにいられる能力がネガティヴ・ケイパビリティである」
 
と指摘しました。
 
そして、この概念を第二次世界大戦に従事した精神科医ウィルフレッド・ビオンが精神医学の世界に持ち込みます。ビオンは
 
「精神医療においては精神以外では先の見えない患者に寄り添い続け、「いつか治るだろう」と耐え続ける必要がある。このため、生身の人と人が接する精神療法の場において、治療者が保持し続けなければならないのがネガティヴ・ケイパビリティである」
 
と説きました。
 
さらに、
 
「精神療法は「記憶」「欲望」「理解」のないところでこそ最も効果を発揮する。従って、自分の知識を頭のなかから消し去り、「患者をこうしたい」という欲望にとらわれず、我田引水のように患者を理解しようとしない。生まれたての赤子のように新鮮な心で、目の前の患者に接し、謙虚に耳を澄ますところから始めよ」
 
と述べています。
 
すなわち、ネガティブ・ケイパビリティゆえに、治療者は自分の特定の視点を離れて患者の心のひだに深く立ち入り、より高い次元で患者を理解し、精神療法の効果を最大限に発揮できると認識されるに至っています。
 
このような概念に対して、帚木さんはネガティブ・ケイパビリティは人間の本能に反する行為であると考えました。すなわち、人間は複雑なものをそのまま受け入れられずに、単純化やマニュアル化をしてしまう。答えがないものや、マニュアル化できないものは最初から排除しようとするという考えです。
 
一方で、このようにすると、理解がごく小さな次元にとどまり、より高い次元まで発展しません。その「理解」が仮のものであった場合、悲劇はさらに深刻になると考えます。だからこそ、宙ぶらりんな状態に耐えた先に、必ず深い発展的な理解が待ち受けていると確信し、耐えていく持続力を生み出すネガティブ・ケーパビリティが重要だと説いています。

これこそ、ネガティブ・ケイパビリティの本質だと考えられます。
 

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【コンセプチュアルスタイル考】第53話:正解のない問題を解決する抽象と具象の行き来

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【参考文献】
好川 哲人「コンセプチュアル思考」、 日本経済新聞出版社(2017)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532320623/opc-22/ref=nosim
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◆抽象病と具体病
 
ブログ「コンセプチュアル・マネジメント」に掲載している「コンセプチュアル講座コラム」で、楠木建先生が山口周さんとの対談集 「仕事ができるとはどういうことか?」(宝島社、2019)で、
 
「抽象的な理解ほど実用的で実践的なものはない」
 
という発言をされたのを取り上げて共感するという記事を書いたところ、読まれた方(Aさんと表記)からコロナ問題を取り上げてかなり長いメッセージを頂きました。内容は後で触れますが、一言でいえば抽象的であることが実践的であるというのはよく分からないということでした(紹介することはご了解いただいています)。書いた記事はこちらです。
 
【コンセプチュアル講座コラム】「抽象的な理解ほど実用的で実践的なものはない」
https://mat.lekumo.biz/ppf/2020/02/post-9a1f.html
 
2020年3月に発刊された細谷功さんの新刊「「具体⇔抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問 (PHPビジネス新書)」(PHP出版、2020)で、細谷さんは抽象病と具体病という話をされていますが、まさに、具体病だと思います。
 
さて、細谷さんはこの本で、問題解決には以下の3つがあると指摘されています。
 
(1)具体→具体→具体・・・(表面的問題解決)
(2)抽象→抽象→抽象・・・(机上の問題解決)
(3)具体→抽象→具体・・・(根本的問題解決)
 
なかなか、的を得た命名だと感心しました。これは、楠木先生が「抽象的な理解ほど実用的で実践的なものはない」とおっしゃられているのと合致します。好川もコンセプチュアル思考の一つの軸として抽象と具象の行き来の軸を設定していますが、まさにこの指摘と同じ感覚を持っているからです。
 

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