日本流は復活するのだろうか【ほぼ日読書日記 2009年9月24日】
大阪でコンサル。移動中に新書を一冊読んだ。
原 正紀「優れた企業は「日本流」 」、扶桑社(2009)
事例に取り上げている企業はどれもおもしろい。そして、そこには、著者の言う「日本流」がある。
読んだ改めて認識したのは、著者のいう高度成長期の三種の神器「終身雇用」、「年功序列」、「企業内組合」の3つが「和」と「情」と「不安への備え」という日本的マネジメントというソフトウエアを走らせるプラットホームとして非常に優れたものだということだ。
失ったものは大きいなあ。著者が指摘するように社会環境は変わっている。キャリアパスも多様化している。3つのソフトウエアはプラットホームが代わると暴走する危険性を秘めている。
たとえば、情報共有。和や情が、情報の非対称性に依存する部分は少なくない。アカウンタビリティの高い組織で、和や情を活かすためには相当に強い文化が必要になるだろう。
事例企業のように、新しい環境の中で、日本流を取り戻すことができるかどうかは興味深い。
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