【ほぼ日 読書日記】2008年12月19日
やっぱり、武沢さんはすごい。メルマガで、名古屋駅で目の前で自分の本を立ち読みして、選んで買ったという一部始終を目撃したというエピソードを読んで、アマゾンを見たところ、25人の書評がついていた。
発売から2週間で25人のレビューがつくというのもすごいが、なんと25人とも★★★★★。好き嫌いがはっきり分かれるタイプの人なので、まあ、早々に読んでレビューを書くからにはこんなものだろうと思いつつ、本日、新幹線の待ち時間があったので僕も東京駅の書店で購入。
金曜日の最終で帰京(←京都に帰るという意味!!)の疲れが吹っ飛んだ!好き嫌いのレベルを超えて面白いし、社長には社員に話をする格好のネタ本。僕も★★★★★で紹介記事を書くことを宣言しておこう。
武沢 信行「使える!社長の四字熟語100選 経営に効く! 」、こう書房(2008)
で、感動したあとで、勢いでもう一冊。セコムの飯田亮最高顧問の本を読む。
飯田 亮「打てば必ず響く人―一流の仕事人になる「ビジネス金言集」」、三笠書房(2008)
言葉を選び、それにビジネスマン、経営者としての心構えの持論をつけていく、武沢本と同じようなテーストの本。書かれていることそのものは、飯田さんの本の方が卓越しているように思うのだが、本としては武沢さんの本のほうが面白い。想定読者の違いもあると思うが、編集力の差のような気がする。
今週、お会いしたある人から、「好川さんはなぜ経営者ものの本を読んでいるのか」と聞かれた。質問の意図が分からなかったのでその場では明確に答えなかったが、
「中小、中堅企業の経営者のお相手をするには、自身が優れた経営者である必要があるから」
というのがお答え。武沢さんもそうだが、飯田さんも尊敬する経営者だ。もっとも尊敬するのは松下幸之助だが、成功した会社の社長の中にはビジネスに成功した経営者と、経営に成功した経営者がいる。後者はビジネスの成功はもちろん、含まれる。
この視点で大体分けられるのだが、実はもっとも興味深いのはこの視点で分けられない人。これが僕にとっては魅力的な経営者だ。その典型はスチーブ・ジョブスだ。日本だと、まずは松下幸之助翁、セコムの飯田さんや、ヨーカドーの鈴木さんなどが思い浮かぶ。ただ、幸之助はもちろん、飯田さんや鈴木さんの作った画期的な経営スタイルは今ではすでに一般に受け入れられている。このタイプは米国だとたとえば、ビル・ゲイツやマイケル・デルだと思う。
その点でジョブスというのは、エクセントリクなのか、時代を常に先行して変容していっているのかよく分からないが、器が違うような気がする。来年のMacWorldに出ないというのでAppleの株が下がったそうだが、体調が心配だ。
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