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2008年6月 9日 (月)

リーダーシップに愛は必要か?>もちろん、必要です!

4534043724藤沢あゆみ「「愛され社員」で行こう! 」、日本実業出版社(2008)

お薦め度:★★★★

『モテ本』でおなじみの、自称「恋愛・自己実現分野の作家」、「恋愛マニアリーダー」の藤沢あゆみさんが書いたビジネス本。発売されたころにさっと目を通したが、ちゃんと読んでみたいとずっと思っていた本。

サーバントリーダーシップというリーダーシップ概念がある。考え方自体も難しいのだが、理解できたとしても、そのようなリーダーシップを実行するための行動規範は何かというのはものすごく難しい課題である。サーバントリーダーシップについては、以下の記事を参考にしてほしい。

逆ピラミッドのプロジェクトマネジメント

サーバントリーダーシップについては、どうしても宗教的な一面がある。僕が、よく人に薦める本はケン・ブランチャードの「新・リーダーシップ教本―信頼と真心のマネジメント」であるが、この本にしても、5人に4人くらいは宗教的だという感想を述べる。

ケン・ブランチャード、フィル・ホッジス、ビル・ハイベルス(小林薫訳)「新・リーダーシップ教本―信頼と真心のマネジメント」、生産性出版(2000)

しかし、この本で述べられている行動原理は、キリスト教ということではなく、副題にあるようにまごころだと思える。言い換えると「愛」だと言ってもよいと思う。しかし、あまり、そのような切り口の本はなかった。以前からそんなことを考えていたときに、藤沢さんの「愛され社員」が目に止まった。早速購入して少し読みだしたのだが、文体が鼻について途中で挫折してしまった。ただ、読んだ範囲でも内容は面白いと思っていた。

そんな挫折を経て、やっと読み終えた。この本は、愛され社員の60の法則というのを述べている。いろいろな話を取り上げているが、

・会社から愛される
・上司から愛される
・同僚から愛される(コミュニケーション)
・顧客から愛される

についてその方法と法則を述べ、最後に愛され社員を伝染して、会社を変えてしまおうという話。60の法則は本を読んでみてほしい。誰からも愛されそうなネーミングがされており、恋愛作家の本領発揮というところ。一例をあげる。

・いい加減の法則(あまり細かい追及をしない)
・取材記者の法則(相手をいい気分にさせて話を引き出す)
・逆KYの法則(その場の空気など気にせず、空気を変える)

など。

確認結果。

藤沢あゆみさん流の愛され社員、愛されリーダー、愛されマネジャー、愛され役員が繁殖すれば、企業の中でサーバントリーダーシップが機能し、おもっきりよい成果が上げれるだろう!ボトムから変わっていくという構図は面白い。

とりあえず、この本の中にある愛され度テストをみんなでしてみよう!

【目次】
第1章 チャンスの女神が微笑む「愛され社員」とは?
第2章 人もチャンスも引き寄せる「愛され社員」になる!
第3章 同僚に愛される話し方、愛されない話し方
第4章 同僚に愛されるふるまい、愛されないふるまい
第5章 お客さまがまた会いたくなる「愛され社員」の秘密
第6章 同僚も上司もみんな「愛され社員」にしてしまおう!
第7章 「愛され社員」をさらに極めて、200%愛される人になる!
エピローグ ずっと愛されるあなたへ

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