チームビルディングの初歩から実践まですべてわかる本
堀公俊、加藤彰、加留部貴行「チーム・ビルディング―人と人を「つなぐ」技法」、日本経済新聞社(2007)
お奨め度:★★★★1/2
ファシリテーション技術を使って行うチームビルディングの方法をまとめた一冊。
ベストセラー「ファシリテーション・グラフィック」の著者にもう一名の方が加わって書かれた本で、テーストは前著のテーストが貫かれている。入門書であり、また、実践書としても使える一冊になっている。
まず最初は基礎編ということで、チームの基本が書かれている。独自の目線もあるが、この部分はチームマネジメントの勉強をしたことがある人なら「フンフン」と読み流していけるところだろう。
次に準備編ということで、チームマネジメントの基本的理論が説明されている。この部分になってくると、単に人を集めなさいといった話だけではなく、例えば、どのように声をかけるかといったかなり具体的なノウハウが書かれている。
技術編では、多くのチームビルディングのためのアイスブレークや、エクスサイズを紹介している。
紹介されている手法は、全体の流れが明確であり、運用の細かな工夫まで書かれているので、実際の場で使ってみようかという気にさせる。
その後、実践編として、これらのエクスサイズを使ったチームづくりの推進として、ワークショップやイベントなどの使い方、進め方を解説している。この本の中ではこの部分が最も参考になる。
中で紹介されているアイスブレークやエクスサイズが別冊子としてまとめられているのもよいし、1冊で、チームビルディングの入門から、実践までカバーされている今までにはなかったタイプの本である。
目次
第1章 基礎編―効果的なチームをつくるには(チームに求められるもの
チーム・ビルディングの4つのタイプ ほか)
第2章 準備編―「人組み」と「場づくり」がチームの決め手(活動の枠組みをデザインする
効果的にメンバーを集める ほか)
第3章 技術編―すぐに使えるチームづくりの技法(アイスブレイクを活用する
チーム・ビルディング・エクササイズを活用する ほか)
第4章 実践編―チームづくりを促進させる(小ミーティングを開催する
合宿ワークショップを開催する ほか)
第5章 熟達編―チーム・ビルディングを極めるために(チームに影響を及ぼす個人に対処する
持続可能なチームづくりを目指して ほか)
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