マネジメントツールキット
金健治「「管理職」のための七つの道具術―図表やチャート、シートを満載」、プレジデント社(2007)
お奨め度:★★★★
比較的オーソドックスなマネジメントの体系を全体をツール(フォーマット)やプロセスにして提供している本。自分のマネジメントスタイルを紹介した本というのは結構多いが、この本のように体系的なものはあまりなく、いままでありそうでなかった本だといえる。
扱っているテーマは
・役割を明確にする
・人を育てる
・部下を評価する
・コミュニケーションする
・職場を束ねる
・目標実現
・問題解決
の7つで、ほぼ、マネジャーの仕事の範囲をカバーしている。
この本の価値は一般性にあるように思うが、逆にこのままでは使えない(使う場面で一工夫必要である)というジレンマがある。ある意味で標準化アプローチなのでこの本が云々というよりも本質的な問題である。
僕としては、このような試みをしたことを評価したい!
目次
第1章: 役割を明確にする道具術
組織の役割をどうとらえるか
管理職を選ぶか、専門職を選ぶか
理念をどう実現するか
管理職の役割をどう明確にするか
第2章: 人を育てる道具術
部下をどう育てるか
業務全体をどう把握するか
仕事力をどう高めるか
部下をどう指導育成するか
部下のプレゼン力をどう高めるか
部下の進捗状況をどう把握するか
第3章: 部下を評価する道具術
評価の納得性をどう高めるか
信頼関係を壊さずにどう評価するか
曖昧な評価基準をどう活用するか
自己評価をどう適正にするか
評価のフィードバックをどう進めるか
第4章: コミュニケーションの道具術
会議をどう進めるか
会議のマンネリ化をどう防止するか
朝礼をどう活用するか
部下との面接をどう進めるか
Eメールをどう活用するか
第5章: 職場を束ねる道具術
部門間の連携ミスをどうなくすか
マネジメントをどう見えるようにするか
問題をどう共有するか
メンバー間の交流をどう進めるか
経営数値をどう活かすか
問題をどう解決するか
第6章: 目標実現の道具術
部下をどうランクアップさせるか
仕事をどう目標に変えるか
事業を意識して目標をどう立てるか
くりかえされる部門目標のマンネリ化をどう防ぐか
第7章: 問題解決の道具術
ふえつづける仕事にどう歯止めをかけ、効率化を図るか
上司にどう上司らしい仕事してもらうか
真の「目標ブレークダウン」をどう実現するか
業務の標準化をどう図るか
ふえつづける残業をどう改善するか
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