コーポレートファイナンスを勉強しよう!
リチャード・ブリーリー、スチュワート・マイヤーズ、フランクリン・アレン(藤井眞理子、国枝繁樹訳)
日経BP社(2007)
お奨め度:★★★★1/2
コーポレートファイナンスのバイブル中のバイブル。1981年の刊行以来、8版を重ねている。
この版の特徴は、コーポレートガバナンスを解説した章ができたことだ。「コーポレートガバナンスと企業支配権(34章)」。ご時勢として、ビジネスマンはこの話題は避けて通れない
その意味で、特に、コーポレートファイナンスの専門家以外の人にお奨めしたい本だ。コーポレートガバナンス以外にも、ポートフォリオ理論、プロジェクトファイナンス、リアルオプション、NPV、リスクリターンなどビジネスのさまざまな場面で出てくる理論だが、普通の本であれば、概念だけか、難しい数式が並ぶ説明しかないような話。ところが、この本では簡単な数学の知識があれば「意味」が分かるような説明がされている。これは素晴らしいのひと言に尽きる!
今回から新たに加わった「ファイナンス・イン・ザ・ニュース」も、素人にも読んでいて楽しいし、クイズもある。
値段(上下で1万円)を考えると、ちょっと高い気もするが、一冊もっておいて、1年くらいかけてちょっとずつ読んではどうだろうか?
◆上巻の主な内容
価値
リスク
資本支出予算における実際的な問題
資金調達の決定と市場の効率性
利益還元政策と資本構成
◆下巻の主な内容
オプション
負債による資金調達
リスク管理
財務計画と運転資本の管理
合併、企業支配権とガバナンス
結論
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