サービスという活動を見直す
ジェームス・トゥボール(小山 順子、有賀 裕子訳)「サービス・ストラテジー」、ファーストプレス(2007)有賀 裕子
お奨め度:★★★★1/2
サービスマネジメントの専門家であるジェームス・トゥボール博士が、サービスとは何かという問題をきちんと定義し、今後へのソリューションを示した本。
この本に述べられているように、ものづくりとサービスの関係というのはこの20年くらい、ずっともやもやとしてきた問題である。特に、BTOが常識になり、マーケットインが当たり前のように行われるようになって以来、サービスとものづくりの境界が消え、サービス行も製造業も何らかの形での変革を迫られてる。
ところがあまり変わっていない。双方とも、自分の領域だけでビジネスをしようとしている。この現状に対して、この本は、
サービスミックス
サービストライアングル
サービスインテンシティマトリクス
価値創造サイクル
クオリティギャップ
などのツールを提示し、サービスマネジメントとして、サービスとものづくりの融合の方法を提案している。
この本に目を通して、真っ先に進めたいと思ったのはSI企業のマネジャーやシニアマネジャーである。非常に学ぶところの多い本だと思うので、ぜひ、読んでみていただきたい
目次
監訳者まえがき
序文
第1章 「サービスとは何か」を問い直す
第2章 サービス・ミックス
第3章 サービス・トライアングル
第4章 サービス・インテンシティ・マトリックス
第5章 価値創造サイクル
第6章 クオリティ・ギャップ
第7章 品質をめぐる三つの動き
第8章 需要と供給を調和させる
第9章 モノづくりに根ざしたサービスから人によるサービスへ
第10章 変革プロセスのマネジメント
むすび
原注
サービスに関する主要文献
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