プロフェッショナルの具体的イメージ
波頭亮「プロフェッショナル原論」、筑摩書房(2006)
お奨め度:★★★★
ありそうでなかった本。プロフェッショナルとは何か、プロフェッショナルであるためには何を守らなくてはならないか、プロフェッショナルであるためにはどのような日常を送らなければならないかなどをまとめた1冊。まさに、原論である。
この手の本は、結構、持論に走り勝ちであるが、著者はコンサルタントだけあって、自分のフレームを作り、そこに、世の中にあるいろいろな認識を自分の言葉でうまく整理して、決して独断だけではないプロフェッショナル論を展開している。
著者の述べるプロフェッショナルの3つの要件は
1)プロフェッショナルは極めて高度な知識や技術に基づいた職能を有していなければばらない(職能に関する規定)
2)プロフェッショナルの仕事は特定のクライアントからの特定の依頼事項を解決してあげるという形態をとる(仕事の形式に対する規定)
3)プロフェッショナルはインディペンデント、すなわち職業人としての独立した身分である(身分に関する規定)
の3つである。
そして、仕事のルールとして
(1)営業のルール
・営業をしない
(2)報酬のルール
・パーディアム×必要日数で報酬を設定
・値引きをしない
・成功報酬をしない
を上げている。
これからプロフェッショナルを目指す人はもちろんだが、プロフェッショナルを名乗っている人もぜひ、一度、目を通してほしい一冊である。
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