アーロンチェアに座る人材
エド・マイケルズ、 ヘレン・ハンドフィールド=ジョーンズ、ベス・アクセルロッド(マッキンゼー・アンド・カンパニー、渡会圭子訳)「ウォー・フォー・タレント ― 人材育成競争」、翔泳社(2002)
お奨め度:★★★1/2
マッキンゼーの「ウォー・フォー・タレント」というキャンペーンの主張と、その背景になる調査をまとめた本。
表紙に注目してほしい。ハーマンミラーのワークチェア「アーロンチェア」である。要するに、この椅子に座れるリーダーをどれだけ作れるかが競争力な問題だと問いかけているが。この本で調査した結果わかったベストプラクティスには、
「トップなどの意識や行動」
「人材の引きつけ」
「リクルーティング」
「組織的アプローチ」
「能力評価プロセスの確立」
「実践への指南」
があるとしている。この本(調査)の主張として非常に興味深いのは、単に人材育成担当者が一生懸命やっているだけではだめで、トップコミットメントが必要だと説いている点。つまり、一番目の「トップなどの意識や行動」が必要だとしている点。
これらは、世界最大のリーダーシップ育成の機関、CCL(Center for Creative Leadership)の主張とも合致しているので、おそらく本質を突いているのだろう。ちなみに、CCLの主張は、「ハイフライヤー」に詳しく紹介されている。
なかなか、興味深い1冊である。
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