実践プロジェクトマネジメント―危機を乗り越える25の決断
岡村 正司 (著), 日経コンピュータ編集 (編集):「実践プロジェクトマネジメント―危機を乗り越える25の決断」、日経BP社(2004)
お奨め度:★★★1/2
日本のIT業界では、プロジェクトマネジメントのイメージというのはあまりよくない。「権限」が与えられない割には、現場の全「責任」をとらされて苦労が大きい。ひところで言えば、こんなところだろう。
この本を読んでみれば、この構図は本質的な問題ではないことがよく分かる。著者の岡村さんは、IBMでワールドワイドで5本の指に入るプロジェクトマネージャーだと言われている。それゆえにできるのか、だからできるのかという点は気になるところだが、いずれにしてに、如何に、プロジェクトマネージャーの決断が重いものであるが、よく分かるだろう。
また、もう一つ、プロジェクトマネージャーが現場で苦労しているのは、「決断しようとしない」ことに起因していることもよく分かる。決断をすることが引き起こすと、決断することにより発生する責任。このはざまでさまよっているのが日本のプロジェクトマネージャーではなかろうか。
非常に読み応えのある本です。PMにとっては、教科書にしても良い内容と思います。
困った時、悩んだときににヒントを与えてくれます。
後は、強い意志で実行することができるかどうかです。それがPMとしての意識を持てるかどうか、プロジェクトが成功するかどうかの大きな要因。
岡村氏は、もっと書籍を出して欲しい人の一人です。
投稿: タイガー | 2005年2月 2日 (水) 22:51
岡村氏は私も尊敬する方です。
岡村氏著作の「徹底解説!プロジェクトマネジメント」も参考になります。こちらは、PMBOKに沿って説明されているので、PMBOKをどのように適用していくかについても参考になるかと思います。
私のブログ(「タイガーのフォトリー日記」の1月1日)にも概要を記載していますので、良ければ参考にしてください。
投稿: 石原 | 2005年1月14日 (金) 16:32