PMstyle 2024年5月~7月Zoom公開セミナー(★:開催決定)

カテゴリ

Powered by Six Apart

気まぐれコラム Feed

2015年7月13日 (月)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(2)】日本型雇用とコンセプチュアルスキル

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/kimagure/━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Carr◆職務が無限定な日本、職務で雇用される欧米

日本ではホワイトカラー(総合職)の場合、働き方に「無限定性」を前提にしたマネジメントが行われています。つまり、今日までエンジニアだったとしても、明日から営業をやってくれといわれる場合があるわけです。

この背景には年功序列・終身雇用制があります。また、これを背景にして、職能制度が確立されています。

従業員は終身雇用で40年近く働くとしても、企業の方が同じ事業を40年にわたって継続できる可能性は極めて低いものです。すると、そこにやらせる仕事がない、ポストがないというジレンマが生じるわけですが、このジレンマを解消するには、別の仕事をさせるしかありません。このような状況はドラスティックな事業のリストラクチャリングを行わなくても生じます。

たとえば、自前の技術である製品を開発していた会社が、OEMに切り替えたとします。すると、その開発に従事していた従業員はOEM製品の販売に回るか、別の技術を要する別の分野の製品開発に従事するしかありません。

欧米の場合、基本的にジョブ(職務)雇用ですので、このような場合、その製品開発を担当していたエンジニアは解雇されるだけです。もちろん、それを前提にした人材流通のインフラがありますので、また同じジョブがある別の会社で働くことができるわけです。どちらが幸せなのか微妙なところですが、まだ、日本企業ではしばらく職能制度が続くと思われます。



続きを読む »

2015年7月 7日 (火)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(1)】コンセプチュアルスキルの起源

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/kimagure/━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

このコラムではコンセプチュアルスキルやPMstyleのコンセプチュアルスキル講座につ
いて不定期に、また、一話完結でランダムなテーマで情報をお届けしたいと思います。

Concept2◆作業長と工場長

初回はコンセプチュアルスキルという概念がなぜ、生まれてきたかという話をしたいと思います。

1950年代に、ハーバード大学のロバーツ・カッツ博士が工場のマネジャー(管理職)に必要なスキルの研究をしました。その中でカッツ教授が発見したのは、職位の低い管理職、たとえば、作業長においてはテクニカルスキル(業務スキル)を中心にして、ヒューマンスキルで補完をしながらマネジャーの仕事をしている。

これに対して、工場長のような上位のマネジャーにおいては、テクニカルスキルに依存する割合は低く、その代わりにもっと包括的なスキルを活用していることでした(ヒューマンスキルは職位に関係なく、一定の割合で活用している)。



続きを読む »