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2010年7月 7日 (水)

【PMスタイル考】第8話:責任を明確にするということ

◆プロジェクトマネジメントで変わったもの、変わらないもの

Style プロジェクトマネジメントが日本で注目されるようになってきたのは、21世紀になってからですが、それでもかれこれ、10年近くになります。この間に変わってきたものと、相変わらず変わっていないものを一つずつあげるとすれば、みなさんは何を取り上げられますか?

変わってきたものは仕事のスタイルです。

・計画をたてて仕事をする
・進捗を管理しながら仕事をする

というワークスタイルは定着してきましたし、定着したと言えるかどうかは微妙ですが、

・ドキュメントによるコミュニケーションを行う

というスタイルもかなり浸透してきたようです。

これに対して、あまり変化がないと思うのは、「責任」を明確にして、責任を果たしながら仕事をするという点です。

この議論はプロジェクトマネジメントの前提とする組織観と、日本流の組織観の根本的な違いがあり、相当に難しい問題です。

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2010年7月 5日 (月)

【PMスタイル考】第7話:プロジェクトの成功要因は奥が深い

◆プロジェクトKSF
Style
ちょっと機会があって、プロジェクトの成功要因(KSF)の研究について調べています。プロジェクトの成功はプロジェクトマネジメントの成功と異なり、ある意味での歴史的検証が必要です。たとえば、商品開発のプロジェクトで、スケジュール内、予算内で商品を開発したとしても即座にプロジェクトは成功だったとはいえません。ITのプロジェクトで、スケジュール内、予算内で顧客の要望するシステムを作っても成功だとはいえません。商品であれば売れるかどうかが問題であり、システムであればそのシステムがライフサイクルを終えるときに満足しているかどうかが問題だからです。

もっといえば、プロジェクト終了から10年くらいたった後で、そのプロジェクトの実施にどのような意味があったが問題になります。実は、この問題は、ピーター・センゲ博士が、「学習する組織」の中で、大きな問題だと指摘している問題で、結構、根の深い問題でもあります。

調べた範囲でいえば、プロジェクトの成功要因として出てくるのは

(1)ステークホルダとの良好なコミュニケーション関係の構築
(2)プロジェクトチームやプロジェクトマネジャーの問題解決能力

の2つに加えて、もう一つあります。なんだかおわかりでしょうか?

(3)プロジェクトの明確な定義がされていること

です。

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2010年7月 4日 (日)

【PMスタイル考】第6話:プロジェクトガバナンスとテイラーリズム

◆注目されるプロジェクトガバナンス

Style プロジェクトガバナンスという言葉が目につくようになってきました。

日本では一部のプロジェクトマネジメントプロフェッショナルの方は早くから関心をもってきた分野です。PM学会では2006年に特集をやったりしていますが、そんなに議論が広まってきませんでした。やっとここにきてという感じです。

そこで、今日はこの話題をPMstyle的切り口で取り上げてみたいと思います。

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2010年6月 8日 (火)

【PMスタイル考】第5話:Management by projects と Management by operations

◆与えられた仕事を行う理由を徹底的に考えて下さい

Style もう20年以上前の話になりますが、大学を卒業して三菱重工業という機械メーカに入社したときに入所式でこんなことを言われた方がいらっしゃいました。

上司から仕事を命じられたら、なぜその仕事をやらなくてはならないのかを徹底的に考えて下さい。分からなければ命じた上司に聞いてください。理解してから取りかかってください。理解するのに時間がかかっても構いません。結局それが近道になります。そして、理解できたら、その仕事を通じて自分として達成したい課題を一つ必ず見つけて取り組んでください。その課題が本来やらなくてはならない仕事の中にあるようなら、我が社の将来はありません。

実は三菱重工にいたときにはなんとも思わなかったのですが、その後、コンサルタントとして独立し、いろいろな会社をみているうちに、如何にすごいことを言っているかが理解できるようになってきました。多くの企業では、「そんな余計なことを考えなくてよい、言われたことを如何に高い品質で実現するかだけを考えろ」と指導されていたのです。

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2010年6月 4日 (金)

【PMスタイル考】第4話:プロジェクトマネジメントとプロジェクトマネジャーの混同

Style ◆プロジェクトマネジャーの力量に問題がある?!

ある企業の事業部長が著者にこういいました。

プロジェクトがうまくいかないのはプロジェクトマネジャーの力量に問題があるからだ。

どう思いますか。「PMOは何をしているんだ」、「そんなプロジェクトマネジャーを選んだ組織にも問題がある」といった異論も出てきそうです。

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2010年5月28日 (金)

【PMスタイル考】第3話:変革を求められるリスクマネジメント

◆リスクマネジメントの目的はリスクに強くなること

Style リスクマネジメントは、多くのプロジェクトマネジメント導入企業がもっとも重視しているマネジメント活動です。しかし、最近、よく何のためにリスクマネジメントをやっているのだろうと感じることがあります。

リスクマネジメントは、初期においてはプロジェクトマネジャーだけではなく、体系的な分析のできるPMOや、経験の豊富なステークホルダが一緒にリスクの分析を行うことにより、プロジェクトのリスク対応能力を上げることに目的があります。

そして、このような「経験」を通じて、プロジェクトマネジャーやプロジェクト、ひいては、組織がリスクに強くなることを目指すものです。

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【PMスタイル考】第2話:経営からのプロジェクトの眺め

◆経営と計画

Style 今回は、プロジェクトは経営からどのように見えているかをお話をしたいと思いますが、念のために、まずは経営の言葉の説明しておきましょう。

各期の事業の計画を作るには、まず、経営ビジョンを創ります。これは企業としてのあるべき姿、つまり、経営理念、事業領域、経営目標、事業構成、組織風土などから創り出される企業の将来の姿を示すことが目的で創るものです。

次に、経営戦略を創ります。経営戦略とは、経営ビジョンに示すあるべき姿に企業を近づけるための方策(シナリオ)のことです。経営ビジョンを示し、経営戦略を策定するまでに一連の流れを経営計画と呼ぶこともあります。

戦略が策定されると、戦略実行の段取りをします。ここで、戦略策定までは、ある程度長期、あるいは中期の話であることに注意をしておいてください。戦略実行の段取りも、まずは中期的な視野で行います。例えば、

・中期の経営目標
・事業展開の方向、重点、課題
・機能別革新方向、課題

を明確にし、経営の方向性を明確にするといった感じです。これらを中期計画ガイドラインと呼ぶこともあります。

計画ガイドラインができると、

・販売計画
・研究開発計画
・設備計画
・人員計画
・利益計画
・資金計画
・全社中長期計画書

などの中期計画をつくります。

その上で、やっと、単年度の事業計画(予算)を行えるわけです。単年度の事業計画は中長期事業計画を単年度に置き直し、具体的な目標を定めます。さらに部門別、製品別、期間別に落とし込んで、具体的な目標を定めていきます。

事業計画の方法はさまざまです。現場に影響のある損益予算でみれば、例えば、

○損益予算
+販売予算
-売上高予算
-売上原価予算
-販売費予算
+製造予算
-製造高予算
-製造費予算
-購買予算
+本部管理予算
+研究開発予算

といったメトリクスを使うことが多いと思われます。

このようにして、経営ビジョンからブレークダウンされた目標を達成するために業務(オペレーション)を行うわけです。

目標達成の方法は、目標達成のための業務の性格に依存します。代表的には、反復性が高い業務である場合には定常業務として機能組織(ライン組織)で行い、反復性が低い場合にはプロジェクト業務としてプロジェクトチームを組織して行うことが多くなります。

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2010年5月26日 (水)

【PMスタイル考】第1話:プロジェクトデザイン

◆プロジェクトデザインとは

Style 第1話のテーマは「プロジェクトのデザイン」です。

プロジェクトのデザインというのは耳慣れない言葉かもしれませんが、大切な概念です。プロジェクトのデザインとは

プロジェクトで何を(広い意味での)顧客に提供したいかを明確にし、その方法の概略を決めること

です。簡単にいえば、プロジェクトの土台作りです。

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