PMstyle 2025年7月~10月Zoom公開セミナー(★:開催決定)

カテゴリ

Powered by Six Apart

2019年7月26日 (金)

【コンセプチュアルスタイル考:雑談1】経験が役立たない時代!コンセプチュアルスキルで経験を武器にする

Keiken

◆経験が役立たなくなる時代

VUCAの時代を迎えて、経験の価値がなくなると言われています。

経験に対する考え方としては過去にもいろいろありましたが、概ね、ポジティブに捉えられてきました。日本が成長している間は、無条件に経験豊富であることは評価されてきました。世の中の変化が速くなって、経験がそんなに役立たないと感じる人がぼちぼちと出てきますが、それでもネガティブに捉えられることはありませんでした。「経験がないより、あった方がマシ」という感覚です。

ところが、VUCAの時代を迎えると、環境がどんどん変わっていき、過去の経験が役に立たないばかりではなく、曖昧さが増す中で経験に頼ることは誤った考えの元凶になるというネガティブな考え方をするようになってきています。

実際に企業をみても、経験に頼る企画をしている事業は時代遅れになっている感があるものが少なくないというのも事実です。VUCAの中ではある意味で当たり前のことだともいえるでしょう。

続きを読む »

【PMスタイル考】第154話:VUCA化するビジネスやプロジェクトをマネジメントする

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9747239/ 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Vuca5

◆はじめに

PMスタイル考の148話、149話で、主観や直観の重要性を議論した。

【PMスタイル考】第148話:直感や主観こそがイノベーションを生み出す
https://mat.lekumo.biz/pmstyle/2019/04/post-9cd5.html

【PMスタイル考】第149話:プロジェクトマネジメントにおける主観や直観の活かし方
https://mat.lekumo.biz/pmstyle/2019/04/post-1008.html

この記事の中ではあまり明示的に書いていないが、主観や直観の重要性の背景にあるのが、社会やビジネス、プロジェクトの「VUCA化」である。

そういう認識で、今年は「VUCA」の話を頻繁に議論しているが、時々、「VUCAって結局、なんですか」とか「時代がVUCAという認識は妥当なのですか」といった根本的な質問を頂くことがある。

そこで、一度、VUCAについて整理し、VUCA時代のビジネスやプロジェクトのマネジメント方法を考えてみたいと思う。

続きを読む »

【お知らせ】コンセプチュアル新講座トライアル開催のお知らせ

Vuca4

コンセプチュアルスキル講座では、下期を見据えて、8月~9月に以下の新講座をトライアル開催します。ぜひ、ご参加ください!

【8月】
 コンセプチュアル思考で実行する戦略マネジメント(8月19日)
  https://pmstyle.biz/smn/conceptual_strategy.htm
【9月】
 コンセプチュアル思考のポイントと活用~VUCA時代の思考法(9月11日)
  https://pmstyle.biz/smn/conceptual_thinking.htm
 コンセプチュアルなプロジェクトマネジメントのポイント(9月12日)
  https://pmstyle.biz/smn/conceptual_pm.htm

詳細は以下の通りです。

続きを読む »

2019年7月12日 (金)

【PMstyleからのお知らせ】コンセプチュアル講座説明会(無料)のご案内

PMstyleプロデューサーの好川哲人です。

Vuca_2

PMstyleでは、第6回のコンセプチュアルスキル講座説明会(第2回コンセプチュアル・マネジメント講座説明会)を開催します。日時・場所は

【東京】2019年 09月 13日(金)  13:30-16:30(13:10受付開始)
【大阪】2019年 09月 20日(金)  13:30-16:30(13:10受付開始)
https://pmstyle.biz/smn/20190913.htm

です。

今回のテーマは、VUCA時代のリーダーシップです。

社会のVUCA化に対応して、社会のVUCA化において、ビジネスリーダーはどうあるべきかを「コンセプチュアル」という視点から議論したいと思います。

VUCAについて簡単に説明しておきます。

VUCAは「Volatility」(変動が激しく不安定)、「Uncertainty」(不確実性が高い)、「Complexity」(複雑である)、「Ambiguity」(曖昧である)の略語で、もともと米国の陸軍が「予測不能な情勢」を表現するために作り出した言葉(概念)です。

ビジネスの世界でも、2010年以降さまざまな著名人が使うようになってきましたが、誰もが知る言葉になったのは、2016年の世界経済フォーラム(ダボス会議)で「VUCAワールド」という言葉が使われだしたことが契機だと思われます。ビジネスの世界でも、文字通り、不安定で不確実性が高く、複雑で、曖昧な社会やビジネスを指した概念として使われています。

社会がVUCA化してくると、さまざまな変化が生じるのは容易に想像できますが、実際に起こりそうなこと(方向性)を考えてみると以下の3つに集約されるのではないかと思います。

(1)最適化の意味がなくなり、柔軟性の度合いが重要になる
(2)経験の価値がなくなり、新しい環境から柔軟に学び続けることが求められる
(3)予測の価値がなくなり、取りえず実行し変化する環境に柔軟に適応していくことが求められる

この3つの方向性に対して、リーダーがコンセプチュアルであることはどのように役立つかを考えてみたいと思います。

ご関心のある方の参加をお待ちしています。参加は無料です。

また、9月18日には毎期開催していますプロジェクトマネジメント技術講座の無料説明会を開催します。

 「PMOの役割と機能(無料説明会)」
 【東京】2019年 09月 18日(水)  13:30-16:30(13:10受付開始)
  https://pmstyle.biz/smn/pmo30.htm

こちらもよろしくお願い致します。

2019年7月11日 (木)

【PMスタイル考】第153話:ビジョンを明確にし、問題を創る

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9747239/ 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Tyokkan1

◆ナレッジワーカーの仕事

ナレッジワーカーという人材の概念がある。ナレッジ(知識)とワーカー(労働者)を組み合わせた造語で、日本語では知識労働者とも呼ばれる。40年以上前に、ピーター・ドラッカーが提唱した概念だとされている。

ドラッカーがナレッジワーカーと呼んでいるのは、知識による経済活動を根本から支える高度な専門知識をもつ労働者のことだ。一般的な認識としては、専門知識を使って問題解決をすることによって、新しい価値を生み出すことにもっとも大きな役割であり、さまざまな分野で知識を使った問題解決する仕事をしてきた。あるいは、問題状況において課題を見つけ出し、解決することを仕事としてきた。

しかし、ここにきてナレッジワーカーの仕事が変わり始めているように見える。役割が変わってきたといってもよいような大きな変化が起ころうとしている。今回のPMスタイル考はこの話をしてみたい。

続きを読む »

2019年6月26日 (水)

【PMスタイル考】第152話:戦略的に働き方を決める

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9747239/ 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Senryaku2

◆働き方改革でビジネスのサイクルが鈍る

今回のPMスタイル考は働き方の問題をテーマに取り上げてみたい。

働き方改革が言われるように、もう2~3年になる。確かに、残業が減ったといった声はあるが、生産性が上がったという声はあまり聞こえない。むしろ、よく耳にするのは、残業は減ったがビジネスのサイクルが遅くなったという話だ。要するに、生産性が向上していないわけだ。

プロジェクトマネジメントでも最近よく聞くのは、顧客やステークホルダーとの納期交渉をするに当たって、ステークホルダーを満足させつつ、納期をできるだけ遅くしてもらうにはどうしたらよいだろうかといった話だ。

続きを読む »

2019年6月11日 (火)

【コンセプチュアルスタイル考】第50話:コンセプチュアル思考で戦略と戦術を行き来する

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9984019/ 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【参考文献】
好川 哲人「コンセプチュアル思考」、 日本経済新聞出版社(2017)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532320623/opc-22/ref=nosim
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-

Senryaku

◆コンセプチュアルスキルの時代

コンセプチュアルスタイル考第50話です。第1話が2013年4月ですので、6年間続けていることになります。

【コンセプチュアルスタイル考】第1話:コンセプチュアルスキルの時代
 https://mat.lekumo.biz/pmstyle/2013/04/post-b818.html

PMstyeではコンセプチュアルスキル診断を提供していますが、診断実施者の数がこの半年くらい増えており、コンセプチュアルスキルの時代の到来を予感させます。

コンセプチュアルスキル診断
 https://pmstyle.biz/cncpt/conceptual_shindan.htm

さて、この診断に対して、高いスコアがでないという声をよく聞きます。

診断ページに実施結果があるので見て頂くと分かりますが、この診断結果は2,300名以上の受診者に対してほぼ正規分布になっており、高いスコアがでないと感じるのはコンセプチュアルであることに誤解があるからだと思われます。もっとも多いのは、コンセプチュアル思考というのは概念の世界と形象の世界を行き来する思考だという点について正しく理解していないケースです。

続きを読む »

2019年5月31日 (金)

【PMスタイル考】第151話:コンセプチュアルスキルがマネジメントのクオリティを向上させる

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9747239/ 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Cmp

◆習熟度、コンピテンシー、ヒューマンスキル、センスといった説明

マネジャーとして同等な知識を持っている人のマネジメント行動が大きく違うことは珍しいことではない。なぜだろうか?

マネジャーとしての知識というのは非常に多様なので、プロジェクトマネジャーに限定して議論しよう。こちらは知識は明確だ。米国、欧州、日本など、地域によっていくつかの流儀はあるが、体系は違うが内容はほとんど同じだ。たとえば、PMBOK(R)を知っている人、もっと限定すればPMP(R)の資格を持っている人と限定してもよいが、プロジェクトマネジャーとしての行動は異なるし、当然のことながら成果も違っている。

この違いを表すのにさまざまな説明がされている。たとえば、習熟度、リーダーシップ、コンピテンシー、ヒューマンスキル、センスなどほんとうにさまざまだ。それぞれの範囲も曖昧なのである要素の概念は合間であるが、いずれも妥当な要素であるし、ある程度違いの説明にもなっている。

続きを読む »

2019年5月14日 (火)

【コンセプチュアルスタイル考】第49話:WHYの階層を意識する

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9984019/ 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【参考文献】
好川 哲人「コンセプチュアル思考」、 日本経済新聞出版社(2017)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532320623/opc-22/ref=nosim
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-

Why1

◆WHYによる深堀りが難しい理由

「トヨタの5WHY」、「なぜなぜ分析」などにみられるように、WHYによる分析は本質的な問題や要求を探し出すために古くから有効に活用されています。ところが、WHYを繰り返して深堀りするだけの一見単純な手法が、意外と難しいのが現実です。

理由は、WHYによる問いに筋の良し悪しがあるからだといえます。

例えば、あなたが誰かから繰り返し、WHYを聞かれることを考えてみてください。例えば、働き方改革の取り組みの中で、新入社員から

「なぜ、仕事は定時内に終わらなくてはならないのか」

訊かれたとしましょう。これに対して、

(1)「コストを減らしたいからだ」

と答えた場合と

(2)「全員が早く帰れるようにしたい」

と答えた場合では、最終的に行き着くところが違ってきます。

(1)だと、例えば、

「コストを減らしたい」
(なぜなら)「利益を増やしたい」
(なぜなら)「株価をあげたい」

といった掘り下げになるでしょう。つまり、「仕事を定時内で終わる」という取り組みの本質は「株価を上げる」ことになります。これに対して(2)だと、例えば

「全員が早く帰れるようにしたい」
(なぜなら)「従業員に自分の時間を持ってほしい」
(なぜなら)「公私とも充実した人生を送って欲しい」

のような掘り下げになるでしょう。つまり、「仕事を定時内で終わる」という取り組みの本質は「従業員に充実した人生を送れる環境をつくること」になるわけです。

このようにWHYによる掘り下げの目的がやっていることや問題の本質を見極めることだとすれば、本質としてどちらが適切かという議論になります。この適切さが「筋の良さ」になるわけですが、まず最初のポイントは掘り下げの方向性を決める最初のWHYに対する答えです。

続きを読む »

2019年4月26日 (金)

【PMスタイル考】第150話:プロジェクト型の仕事は、新しいモノ/サービスを創造する

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9747239/ 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Project2

◆プロジェクトに分権化される時代

PMスタイル考も今回で150回になる。今回のPMスタイルはプロジェクトに関してマクロなことを考えてみたい。テーマはプロジェクトやプロジェクトマネジメントはこれからどうなっていくかだ。

平成の30年間でさまざまな仕事が分権化され、プロジェクトとして切り分けて実施されるようになってきた。この傾向はこれからも続いていくだろう。特に、プロジェクトスタイルの本家である米国では、この20年くらいの間でフリーエージェントに代表される「ギグエコノミー」が本格的になり、ギグエコノミーでプロジェクトが実施されることが一般的になりつつある。

続きを読む »