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2011年12月30日 (金)

【プロデューサーの本棚】Creative Project Management(2010)

0071739335Michael Dobson「Creative Project Management」、McGraw-Hill(2010)

「プロジェクトの補助線」に書いている連載「アジャイルプロジェクトマネジメント入門」の第2回でも述べましたが、プロジェクトがイノベーティブ、あるいはクリエイティブにならない理由を突き詰めていくと、結局、意思決定の問題に帰着することが多いです。俗な言葉でいえば、判断ではなく、決断、決定ができないものです。



僕がマネジャー向けの研修をやるときに、研修で受講生を弄る(笑)ネタの一つに

判断と決断と独断

の違いを説明してくださいというネタがあります。

最初のころは、判断と決断の違いでやっていましたが、何回かやっているうちにこれでは面白くないことに気づきました。すぐに、論理と直感、客観と主観といった違いが出てきて、これ以上、深まらないのです。このような答えはもっともなようで、実はあまり本質をついていません。

そこで、三番目の要素として、独断を入れてみました。この3つにすると答えが出にくくなりました。とくに、判断と独断の違いがうまく説明できないのです。あるいは、それが影響して、主観と客観といった単純な答えを見失ってしまう人もでてきます。

まだ、ネタバレしたくないので解説はしませんが、プロジェクトをクリエイティブ、あるいはイノベーティブにするためには、「決断」が重要です。独断でも、判断でもだめなのです。

そのためのマネジメントの方法を教えてくれるのがこの本です。この本が教えてくれるのは

・自分の決断の結果、生じる結果を想像する方法
・自分の決断に影響を与える現実や制約とうまく付き合う方法
・ものごとの傾向を読み、予測する方法
・自分の決定の波及効果を管理する方法
・自分の決定の現在、および、将来への技術への影響を評価する方法
・自分が考えもしなかった新しい選択をする方法

といった決断の方法です。この決断方法をプロジェクトマネジメントに取り入れれば、きっとあなたのプロジェクトはクリエイティブになります。プロジェクトだけではなく、プロジェクトもマネジメントもクリエイティブになるでしょう。

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