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2006年8月 7日 (月)

LEGOでPMコンピテンシー開発

●プロジェクトマネジャーとしての行動習慣をつけるためには、その習慣(コンピテンシー)を理解し、意識をしながら、とにかく考え、行動してみることである。

●プロジェクトマネジメントオフィスでは

 http://mat.lekumo.biz/pmstyle/2006/07/post_1df9.html

にあるように以下のステップからなるPMコンピテンシーの学習法を提案している。

1)コンピテンシーの理解
2)実経験での認識
3)ソリューションの構築
4)ケーススタディ
5)スキル実践

●この中で、5)はセミナーで行うのは難しく、持ち帰って実践してみてくださいということで済ませていた。しかし、このセミナーでは、実際にLEGOによるロボットプロジェクトのプロマネを経験することで、5)をセミナー時間内で行えるように
なっている。

Project1 ●学んだことをすぐに実践してみることによって、PMコンピテンシーのイメージが明確になるだけではなく、スムーズに実務の中での実践に結びついていくだろう。

●この規模のプロジェクトであれば、WBSの書き方だとか、見積方法だとかいうテクニカルなスキルはあまり必要なく、PMコンピテンシーの本質を感じられるだろう。

●多くの人はプロジェクトマネジメントのテクニカルスキルを重視するが、むしろ、コンピテンシーを高めて、どうしても足らない部分をテクニカルスキルで補っていくという考え方が王道であるし、シニアプロジェクトマネジャーへの近道だ。

●その意味で、シニアなプロジェクトマネジャーを目指す人には最適のセミナーである。また、新米プロジェクトマネジャーがマネジメントのコアスキルを形成するためにもお奨めできるセミナーだ。

◆セミナーのご案内

お待たせしました。昨年から(セミナーの中で)宣言していた7つの習慣セミナーのLEGOプロジェクト版が、ついに登場です。予定より半年遅れた分、充実した内容になっています。

セミナーの流れは以下の通りです。

【Step1】「プロジェクトR」実施
 「プロジェクトR」のプロジェクトマネジメント計画書が与えられ、チームメンバー全員がプロジェクトリーダーのつもりでプロジェクトに取り組みます

【Step2】7つの習慣のレクチャーとエクスサイズ
 Step1のプロジェクトRの振り返りをしながら、プロジェクトマネジャーの身に付けるべき7つの思考・行動習慣について学びます。
 また、ショートエクスサイズで体感します。

【Step3】プロジェクトR2
 ステップ3では新しいプロジェクト「プロジェクトR2」を簡単なプロジェクト計画書の作成から計画実行まで一通り行います。
 その中で、今度は、分担制でプロジェクトマネジャーを決め、Step2で学んだ思考・行動習慣を意識し、実践しながらプロジェクトを進めていきます。

一連の学習の中で、プロジェクトマネジャーに必要な行動習慣・思考習慣が身につきます。目の前にモノをおいて考えますので、まあ、セミナーなので、こんなところでいいやといったいい加減なことはできません。

本物の行動習慣・思考習慣が身につきます!

 ◆プロジェクトマネジメントを成功させる7つの習慣(LEGO)
  講師:好川哲人(プロジェクトマネジメントオフィス)
  詳細・お申込 http://www.pmstyle.biz/smn/compnew.htm

2006年7月 5日 (水)

PMコンピテンシー強化術(6)~セルフメンタリング(2)

◆前回の復習

前回、セルフメンタリングのプロセスは、以下のようなものであることを説明し、最初の課題設定について説明した。

 (1)課題(中間ゴール)設定
   → (2)行動の決定
     → (3)行動
        → (4)結果のまとめ
          → (5)新しい課題の設定

今回は行動から、新しい課題の設定までについて説明する。

設定した課題に対して、実際の行動計画を作る。前回の述べたように、多くの人にとって重要な課題である

「常に仮説設定をして物事を考えるようになる」

という課題を例にとって話を進めていこう。プロジェクトマネジャーAさんがこの課題を持ってセルフメンタリングを進めていく。

◆望ましい行動

Aさんは、この課題をクリアするためには、今、担当しているプロジェクトではどのような行動が必要になるかを考えてみる。このプロジェクト懸案はプロジェクトメンバーXさんの参加が可能になるかどうかで、Xさんが参加すれば3ヶ月で終わるが、Xさんが参加できない場合には、5ヶ月はかかりそうだ。当初の予定では作業着手は2週間後にしている。この間に計画を作らなくてはならないが、Xさんの今のプロジェクトの状況が判明するまでには1ヶ月くらいかかりそうだ。

今までのパターンであれば、Xさんの動向がはっきりするまで、計画を作るのは延期し、とりあえず、できそうなことから着手するというパターンであった。しかし、今回はAさんは、セルフメンタリングを取り入れ、望ましい行動として

  Xさんの動向が分かる前に計画を作ること

を掲げた。そして、その行動方針に則り、Xさんが予定通り参加できることを前提にして計画を作り、Xさんが前のプロジェクトの影響で参加が遅れることはリスクとしてみて、その場合の対策も含めて計画を作った。

果たして、Xさんは予定通りには参加できなかった。そのため、作った計画は作り直しを余儀なくされたが、当初からその点はリスクとしてみていたため、計画の作り直しはスムーズに進んだ。

そこで、分析をする。なぜ、Xさんが参加できるとした判断に問題はなかったか?どのようにすればよかったか?それはどのようにすればできるようになるか?

◆新たな課題の設定

結果、Xさんが参加できると判断したことはその時点では問題なかったと考えた。ただ、今回、組織上の問題や、Xさんの配属されていたプロジェクトへの遠慮から、Xさんと直接話をしてXさん自身の感触を聞きだして計画に反映することをしなかった。
これは問題だと思った。

そこで、新たな課題として、

 仮説の裏づけをしっかりと行うこと

を取り上げて、次のサイクルに入ることにした。

このような流れが、セルフメンタリングの基本的な流れである。

PMコンピテンシー強化術(5)~セルフメンタリング(1)

◆セルフメンタリング

前回はコンピテンシー開発では、適切なレベルの目標を設定することがポイントであることを説明した。今回は、この目標をいかにクリアしていくかを述べる。

漠然と目標設定をしただけでは、なかなかクリアできるものではない。そこで、目標を作ったら、それを中間目標に細分化し、中間目標のクリアを積み重ねていけば最終的な目標もクリアできるような方法を考える必要がある。ちょうど、プロジェクトにおけるWBSのような考え方である。ここで、セルフメンタリングという方法を提案したい。

セルフメンタリングのプロセスは、以下のようなものである。

 (1)課題(中間ゴール)設定
   → (2)行動の決定
     → (3)行動
        → (4)結果のまとめ
          → (5)新しい課題の設定

◆課題の設定

課題の設定では上に述べたように、目標を達成するための中間ゴールを設定する。

例えば、目標をプロジェクトの目的に対して優先順位の高い作業から着手していくことだとしよう。一見、なんでもない目標に見えるが、そう簡単には達成できない。例えば、ある商品をアップグレードした商品を開発するプロジェクトだとしよう。このプロジェクトの優先準の高い課題は2つある。一つは、売りになるポイント(商品差別化コンセプト)を決めることである。もう一つは、その仕様を実現するための手段(技術など)を確立することである。順序的には、仕様を決めて、手段を確立すること。

ところが、ありがちな話として、サーベイをしてみたが、コンセプトが明確に見えてこない。弱い。これでは、エグゼクティブマネジャーは承認しないだろう。そこで、もう少し練ろうという話になる。ただし、事業計画に載っている開発なので、上市時期は変えることはできない。

こんなときにあなたらなどうするだろうか?多くの人がここで考えることは、コンセプト固めはするとしてそれだけでは手があまる。そこで、とりあえず、いずれやらなくてはならないことで今すぐにできることは何かということだ。結論として、例えば、とりあえず、現行商品の改善点の検討はすぐにできるのでしようということになる。

ところがこのケース、本当に優先順位が高いのは、コンセプトデザインとともに、技術開発である。コンセプトデザインと「原理」は深い関係がある。すぐにやらなくてはならないことは、コンセプトに対する仮説を設定して技術検討をすることなのだが、
なかなかできない。

◆セルフメンタリングの課題設定

さて、ここでセルフメンタリングの課題はどのように設定するのだろうか?

まず、最初は決まっていないことに対して、

 「常に仮説設定をして物事を考えるようになる」

ことだ。多くの人にとって、これが最初に取り組むべき課題であろう。ここで、前回述べたように、課題として「優先順位を設定し、優先順位の高いものには仮説設定を行う」といった複雑な課題にすると挫折する人もたくさんいるだろう。自分のレベルをよく考えて、また、課題の本質が何かをよく考えて、できるだけシンプルな課題設定をすることが望ましい。

PMコンピテンシー強化術(4)~PMコンピテンシー学習のポイント

◆コンピテンシー学習のポイントは目標設定

前回はコンピテンシー学習の進め方について述べた。コンピテンシーを学習するにあたっては、何がポイントになるのだろうか?

コンピテンシー開発とは行動できるようになるということである。そのためには行動を繰り返し行う必要がある。なおかつ、単に繰り返したのではだめ。失敗を繰り返してもコンピテンシーは高まっていかない。

コンピテンシーはパターンであるので、その目標の設定によって行動の難易度が決まってくる。これがコンピテンシーの高い/低いという話になる。つまり、コンピテンシーの高い人は難しい目標に対して対応ができるが、低い人は易しい目標しか対応できない。スキルも同じような側面がある。

◆リスク管理力の例

一つ、例を考えてみよう。製品開発プロジェクトのプロジェクトマネジャーのリスク管理力というコンピテンシーを考えてみる。リスク管理力のコンピテンシーの高い/低いはおそらくリスク識別能力では決まらない。プロジェクトマネジメントのスキルがあれば、リスクはそれなりに想像がつく。システムのサポートを得ることもできるだろう。

リスク管理力のコンピテンシーが問われるのは、リスク事業が生起の発見である。たとえば、要員Aの力量不足というリスクを想定していたとする。リスク管理力のコンピテンシーの低いプロジェクトマネジャーXは、おそらく、Aの仕事の進捗報告を見て初めてこのリスクの発生に気がつく。ところが、リスク管理力が高いプロジェクトマネジャーYは、普段の会話を交わしている中で気づく。もっと高いZはそれを確認するような行動をとるだろう(本人には分からない形で試している)。

この2つを較べると、プロジェクトマネジメントの結果に歴然とした差が生じることは明らかだ。

◆目標設定の例

そこで、低い人も高くなりたいと思うわけだが、上で述べたことは、いきなり、Zのような行動をとろうとしてもまず取れない。試していることを相手に見透かされて、モチベーションを下げるのがオチだ。そこで、まず、Y、あるいはもう少し、低い目標を掲げる。目標の高さのポイントはその時点でも2回やれば1回はうまくできるだろうというレベル。

そして、実際にそのような行動をとるように心がけていく。容易な課題でも、成功すれば自信になる。5回やって5回成功する自信ができれば、目標を挙げていく。くれぐれもムリをしないことがポイントである。

うまく習慣化ができない人は、一般的に目標設定がまずい。難しすぎるので、何度やってもできない。そのうち、いやになって努力をやめてしまうというパターンが多い。ここをクリアすることが肝心である。

PMコンピテンシー強化術(3)~PMコンピテンシーの学習ステップ

◆コンピテンシーの学習ステップ

前回は、思考習慣や行動習慣がスキルを成果に結びつけるキーになるということを説明した。では、自分が必要だと思う思考や行動を習慣化するにはどのようにすればよいだろうか?言い換えると、それらをコンピテンシーとして学習していくにはどうすればよいか?

コンピテンシーの学習には、いくつかのステップがある。その流れはおおよそ以下の5つのステップである。

1)コンピテンシーの理解
2)実経験での認識
3)ソリューションの構築
4)ケーススタディ
5)スキル実践

コンピテンシーの学習(あるいは習慣化)は自分の抱える問題の解決を目的として行われることが多い。たとえば、スコープクリープが起こることが多いことを自身のプロジェクトマネジメントの問題点として認識しているとすれば、それを改善することがコンピテンシーの開発動機になる。

◆コンピテンシーの理解

そこで、まず、必要となるのが、今から自分が開発しようとするコンピテンシーが、どのような状況で、どのような問題解決に役立つものであるかを理解する。上の例でいえば、「プロジェクトの目的を常に意識し、行動に反映する」というコンピテンシーが身につけば問題が解決できると予想される。このコンピテンシーはたとえば、

何か判断に迷う状況に直面したときに、目的を意識的に思い出し、その目的達成のための自分の責任を確認し、自分の責任を全うする行動をとる

のように理解できる。また、この際に、コンピテンシーを構成するコンピテンシーモジュールを理解する。

◆実経験での認識

次に、この理解を自分の経験に当てはめてみる。

<状況>
スケジュールが遅れ気味だか、現在までのコストがオーバーしている。要員を追加投入したいが、投入すると確実にオーバーする

<行動>
このプロジェクトの目標は商品売価に影響を与えないコストで、環境法制対応をすることであったのを思い出し、コストに影響を与えない遅延の解消方法として、1ヶ月納期を遅らせる

といった感じである。

◆ソリューションの構築

学習するというのはこのような行動を抽象的な行動パターン(ソリューション)に落とし込んでいくと同時に、そのパターンを確実に実行できるようにすることを意味している。たとえば、上のコンピテンシーであれば、

S1:プロジェクトの目的を再確認する
S2:目標を設定する
S3:行動を計画する
S4:行動する
S5:行動の目的への貢献を評価する

といったソリューションが考えられる。パターンを確実に実行できるようにするためには、このようなソリューションをツールに落とし込んで使っていくとよい。

◆ケーススタディ

次にそのツールを使って、過去に経験した問題に対して、ソリューション適用のケーススタディをしてみる。場合によっては、ソリューションの見直しを行う必要が生じる。

◆実践

実際にプロジェクトの中でソリューションを適用しながら、コンピテンシーを開発していく。

PMコンピテンシー強化術(2)~なぜ、行動できないのか?

◆なぜ行動できないのか?

何がしかのトレーニングを受け、プロジェクトマネジャーとしてプロジェクトをマネジメントしたがうまくいかない。何がまずいかは説明できる。人に指示をすることもできる。ただ、実際に自分がやるとなるとうまくいかない。こんな人はいないだろうか?

【ケースストーリー1】
プロジェクトマネジャーのK氏は進捗ミーティングの中で、設計作業をしているメンバーBが自分の担当スコープを明確に理解していないことに気がついた。それについて指摘したのだが、なかなか、真意が伝わらない。そこで、実際に設計に介入し、設計を変更した

K氏は、Bが理解できないのは、B氏の技術スキルの低さだと判断した。それゆえに、作業に介入していった。しかし、実際にはB氏はK氏の指摘は理解していたが、自分が正しいと確信して、それがうまく表現できないでいた。結果として、B氏はK氏の設計の意図を理解できず、後の工程で開発者への対応がトラブルの元になった。

【ケースストーリー2】
プロジェクトマネジャーのK氏は初期の計画を作った。最初のマイルストーンまでの詳細計画は作ったが、技術開発要素があったため、次のその後の計画は、技術開発のめどがついた時点で詳細化することに決めて、プロジェクト作業に入った。思ったより技術開発作業に苦戦し、20日の計画のところ、30日かかった。しかし、計画の見直しが億劫になり、次のシニアマネジャーのレビューまではほぼ1ヶ月あるので、初期計画を目標として、みんなで頑張って挽回しようとまとめ、そのまま進めた。コンティジェンシー計画では技術開発に予想以上の時間がかかった場合には、シニアマネジャーに報告し、協議をすることになっていた。

K氏は認識はよいと思ってこのように進めたわけではなかった。どういう結果になるかもおおよそ、想像できていた。後ろめたさを感じながらも、「プロジェクトが混乱するのは得策ではない」、「シニアマネジャーのAさんに心配をかけると事が大事になる」などといったことを考えながら、このような行動をとっていた。

アタマで分かっていないことを変えるのは比較的簡単である。しかし、K氏は頭では分かっている。しかし、行動ができていない。このような状況を変えることはそんなにやさしいことではない。

ここで注目しておきたいことがある。もっているスキルや知識とそれらを使って行動をすることの距離感である。この距離感が大きくなればなるほど、行動する力を求められることになり、そのような仕事ほど、難しい仕事だと感じる。

◆スキルを行動に結びつける力とは

では、自分の持っているスキルを行動に結びつける力とはどんなものだろうか?これにはいろいろなケースがある。

【ケースストーリー1】は「コミュニケーション力」である。コミュニケーションの場合、どちらもどちらという側面はあるものの、もう少し、プロジェクトマネジャーのK氏のコミュニケーション能力が高ければB氏にきちんと理解させることができただろう。

【ケースストーリー2】は「意志の力」である。自分のとった行動の結果が分かっているので、もうこれ以上、アタマで理解すべきことはない。自分が本当によいと思う行動をする強い意志が必要である。

この連載でもっとも問題にしたいのは、この「意志の力」である。意志の力を身につけて、アタマで考えたことを行動に移すにはどうすればよいかを議論したい。そのキーワードは「行動習慣」、「思考習慣」である。

このメールマガジンの連動セミナーの狙いはこの習慣をつけることにある。

PMコンピテンシー強化術(1)~PMコンピテンシーにはどのようなものがあるか

◆マネジメント行動とは

前回は準備号ということで、PMコンピテンシーのイメージを述べた。今回はもう少し具体的に、プロジェクトマネジャーにはどのようなコンピテンシーが必要かということを考えてみる。その前に、「マネジメント行動とは具体的にはどのようなものか?」という質問があったので、補足。

プロジェクトマネジメント行動とはたとえば、

 ・スコープを定義する
 ・スケジュールを作る
 ・母体組織とリソースの活用に関する交渉をする
 ・チームをまとめるパーティをする
 ・トラブルに対処する

といったものである。前回述べたように、PMコンピテンシーとはプロジェクトマネジメント行動の中核となるものである。このような行動を「一定のレベルで行う」ために必要になるのがPMコンピテンシーである。

◆pmstyle PMコンピテンシー

pmstyleのPMコンピテンシーには

・アカウンタビリティ
目標達成のための自己の責任を明確に自覚し,結果に対して責任のある行動をとる

・自信
リスクの高い仕事に挑戦する,あるいは,権力のある人に立ち向かう

・リーダーシップ
メンバーを効果的にともに働くように導いたり,動機付けを行う

・アナロジー思考力
ある分野の現象を,まったく異なる分野の現象に置き換えて考える

・顧客志向性
顧客を大切にし,顧客の関心に最大の注意を払う

・顧客説得性
顧客にとっての真の利益を察知し,顧客の要望とのギャップを埋める行動をとる

・創造性
新たな発想で事実や技術の活用を考える

・戦略指向性
先々の展開を予想し,目標達成にむけて戦略性のある発想ができる

・リスク管理能力
リスクをきちんと認識し,そのリスクを踏まえた発想をする

・バランス感覚
複数のものごとのバランスを保ちながら,全体を進めていく

・実行力
目標の達成を阻害するさまざまな抵抗にひるまず,次々と新たな行動を起こす

・問題解決能力
目標達成を阻害する問題を迅速かつ,適切に処理する

・自己統制力
ストレスやプレッシャーの中でも自己を安定した状態に保つことができる

・徹底確認力
ものごとを体系的に捉え,曖昧さを排除し,詳細にまで注意を払いながら行動する

・現象観察力
起こっていることをきちんと観察し,それを多面的に比較し,検討することができる

・分析思考力
原因と結果の間の関係を突き止め,それに基づいて考えを展開していくことができる

といったものがある。

◆PMコンピテンシーがある場合、ない場合

このようなコンピテンシーがある場合と、ない場合で、プロジェクトマネジメントの行動が変わってくる。一つの例をとると、アカウンタビリティというコンピテンシーが高い人がスコープ定義をするために、WBSを作成すると成果物重視のWBSを書くが、アカウンタビリティの高くない人がWBSを作成すると、プロセス重視のWBSをつくり、成果物がこぼれてしまうといったことが起こる。

この関係は逆の関係もあることに注意をしてほしい。仮に、スコープ定義の方法としてその手順や、WBSという手法を知らない人がいれば、決してアカウンタビリティは高くならない。

つまり、PMコンピテンシーをもつことと、手順を知っていること、手法を知っていることは相互に必要条件になっている。

では、このようなコンピテンシーを身につけるにはどうすればよいか?次回。

PMコンピテンシー強化術(0)~PMコンピテンシーは開発できるか?

◆PMコンピテンシー元年スタート!

この連載記事は、PMコンピテンシーを開発しようという趣旨の連載記事です。好川は今年度をPMコンピテンシー開発元年と位置づけ、本格的にこの問題に取り組んでいくことにしています。

◆PMコンピテンシーって本当に開発できるの?

PMコンピテンシーの開発については、よく聞かれることが2つあります。一つは

 「PMコンピテンシーって本当に開発できるの?」

という質問です。この質問については、PM養成マガジンの連載記事『プロジェクトマネジメントOS原論』で解説しているところですので、詳しくはそちらをお読み戴くとして、結論だけを述べておきます。

 「開発できます」

プロジェクトマネジメントOS原論

◆PMコンピテンシーの開発とPMスキルの習得はどう違うの?

もう一つの質問は、

 「PMコンピテンシーの開発とPMスキルの習得はどう違うの?」

という質問です。これについても、実は上に書いた『プロジェクトマネジメントOS原論』でも別の言い方で触れているのですが、ここではストレートに説明しておきます。

「PMコンピテンシーを開発する」とは、プロジェクトマネジメントを実践できるようになることを言います。実践力です。これに対して、PMスキルの習得という場合には、プロジェクトマネジメントを行う能力を習得することを指しています。つまり、ゴールが違うのです。

PMスキルの習得はある意味で潜在的能力の獲得であり、実際にできるかどうかはやってみなくてはわかりません。これに対して、PMコンピテンシーを習得するというのは、実際に行うことです。

このように双方はゴールが大きく異なりますが、ゴールにたどり着くまでの道のりも大きく異なります。

PMスキルは人から話を聞いたり、トレーニングを受けたりすることで身につけていくことができます。もちろん、座学で身につけたことを実践することによって学習が生まれ、それもPMスキルになっていきますので、実践も大切です。

PMコンピテンシーは実践して初めて開発されます。逆に、実践できないとPMコンピテンシーが開発されたとは言えないわけです。

◆PMコンピテンシー開発とメルマガ

さて、以上のように考えた場合、PMコンピテンシーには2種類の要素があります。一つは、プロジェクトマネジメントを実践する際の考え方やものの見方、心得といったようなものです。もう一つはプロジェクトマネジメントのやり方そのものです。

この連載では、前者の開発目的で

 『PMコンピテンシーを強化する行動習慣・思考習慣』

というテーマで隔週で記事を書いていきます。これは、pmstyle.com@munity会員版、メルマガ版の両方で配信します。

後者の開発目的では、

 『PMコンピテンシーを強化するPMプラクティス』

というテーマの記事をやはり隔週で書いていきます。これについては、pmstyle.com@munity会員版でのみ配信します。メルマガだけを購読の方で、こちらをお読みになりたい方は、この機会にpmstyle.com@munity会員にご登録ください。もちろん、無料です。

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◆セミナー連動

また、この記事はセミナーと連動して運営していきます。前者の開発のセミナーとし
ては、

新・PMコンピテンシー強化術(習慣編)~プロジェクトマネジメントを成功させる7つの習慣
http://www.pmstyle.biz/smn/compnew.htm

があります。また、後者の開発セミナーとしては

新・PMコンピテンシー強化術(手法編)~プロジェクトマネジメントを成功させる7つのプラクティス
http://www.pmstyle.biz/smn/prac.htm

があります。

セミナーと記事は補完的な関係にあります。記事だけ、セミナーだけでもそれなりの効果がありますが、併せて使われることによってより効果的に活用できます。

1)記事を読んで戴き、セミナーで実践のきっかけをつかむ(スクーリング)
2)セミナーで実践に取り組み、記事で補強していく(セルフメンタリング)

など、お好みの方法でご活用いただければ幸いです。好川のお奨めは、セミナーで実践のきっかけと動機を得て、記事を読むことによってリマインドしていくという活用方法です。

読者の方には一人でも多く、セミナーにお越しいただければと思います。

では、次回から本題に入りますので、お楽しみに!

2005年5月25日 (水)

ワークショップ「PMコンピテンシー強化術~プロジェクトマネジメントを成功させる7つの習慣」

プロジェクトマネジメントの成功は、PMコンピテンシーにかかっています。

いくら、手法やツールに対する知識を身につけたとしても、それをプロジェクトの困難に直面する中で、それらを使いこなしていくPMコンピテンシーがないと、宝の持ち腐れになります。

このセミナーでは、PMコンピテンシーを高めて、プロジェクトマネジメントを成功させるために身につけたい7つの習慣について述べ、それらを習慣化するためのコツを伝授します。

7つの習慣とは

 1.目的を意識する
 2.リスクを楽しむ
 3.改善を心がける
 4.顧客の立場で考える
 5.主体性を発揮する
 6.分類を意識する
 7.自分の行動を客観的に見る

の7つです。

このセミナーでは、プロジェクトマネジメントの成功という観点から、これらの習慣がなぜ必要か、そして、これらを習慣として自然に実行ようになるにはどうすればよいかを解説します。また、短時間のワークショップでセルフコーチングのツールを作成し、セミナーが終わったのちにそのツールを使って習慣化に取り組めるようにします。その取り組みは単に習慣化というだけなく、そのときに行っているプロジェクトのマネジメントを成功させるでしょう!

また、PMコンピテンシーはプロジェクトマネジメントの中で身につけていくものとは限りません。むしろ、プロジェクトマネージャーとなる前に身につけておきたいもので、それはプロジェクトメンバーとしての活動の中でも工夫次第でいくらでも身につけることができるものです。将来プロジェクトマネジメントに携わる人にも、ぜひ、将来のために、PMコンピテンシーの獲得に取り組むきっかけとして、セミナーへの参加をお待ちしています。

◆セミナー詳細URL

PMコンピテンシー強化術~プロジェクトマネジメントを成功させる7つの習慣

http://www.pmos.jp/juku/regular/pmp-comptency.html

(by:プロジェクトマネジメントオフィス