PMstyle 2025年7月~10月Zoom公開セミナー(★:開催決定)

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2018年8月17日 (金)

【PMスタイル考】第135話:コンセプチュアルスキルの高いプロジェクトマネジャーになる

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9747239/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Pm

◆コンセプト力でプロジェクトを動かす

PMstyleでは、コンセプチュアルプロジェクトマネジメントという名称で、イノベーションなどのように、オペレーションの範囲に留まらず、経営的な意思決定を伴うプロジェクトをコンセプチュアルに進めていくための方法論を提唱している。具体的な内容については、昨年日経BP社から出版した

「コンセプト力でプロジェクトを動かす」
 https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/482225948X/opc-22/ref=nosim

を参考にしていただきたいと思うが、この本を読んで頂いた人からコンセプチュアルプロジェクトマネジメントではプロジェクトマネジャーにどのような資質を求めているのかと訊かれることがある。

今回のPMスタイル考はこの問題について述べてみたい。

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【PMスタイル考】第134話:イノベーションはビジョンから!~イノベーションの本質

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9747239/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

Innovation1◆イノベーションの本質

「日経ビジネス2018年7月23日号」に共感した記事があった。それは、今も昔もイノベ
ーションの本質は変わらないという趣旨の記事だ。この記事では、井深大(ソニー)、松下幸之助(パナソニック)、本田宗一郎(ホンダ)の3人を偉人だとし、

「3人の偉人が持ち合わせていたのは、それぞれ「Want(欲する)」「Believe(確信する)」「Do(とにかくやる)」という3つの強い意志だ。」

と指摘している。この記事では、スタートトゥデイの前澤氏やメルカリ山田氏に注目し、この3つの本質を突いた活動だとしている。

日本だけではなく、米国でも、アップル、グーグルやアマゾンをみていると、まさにこの3つが本質だというのは納得できるところだ。

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2018年6月13日 (水)

【コンセプチュアルスタイル考】第45話:矛盾を統合し、WinWinを生み出す

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9984019/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【参考文献】
好川 哲人「コンセプチュアル思考」、 日本経済新聞出版社(2017)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532320623/opc-22/ref=nosim
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Tyusho◆コンセプチュアルスキルといえば、、、「統合」

コンセプチュアルスキルの中で、もっとも重要なスキルは何ですかと聞かれることがあります。コンセプチュアルスキルといえば、良くも悪くも「抽象化」に象徴されているようなイメージがあります。そもそも、本質という考え方からしても、「見えないものを見る」ような側面が強く、抽象的なものです。本質から始まるのがコンセプチュアルスキルだとすれば、やはり、抽象化が中心になると考えることができます。

確かに分析という視点から考えるとそうかもしれませんが、コンセプチュアルスキルは思考だけのスキルではありません。ここがポイントです。PMstyleではコンセプチュアル思考とコンセプチュアルスキルを分け、コンセプチュアルスキルは考えて行動するスキルだと定義しています。

このように行動を考えたときに、抽象化が中心になるかといえば、そうではないと考えています。では、何が中心なのか。

「統合」

です。

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2018年6月12日 (火)

【お知らせ】「コンセプチュアルマネジメント講座」開講

2018年度から

「コンセプチュアル・マネジメント」講座

を開講します。この講座は、

・コンセプチュアルなマネジメントはどうあるべきか
・マネジメントをコンセプチュアルにするにはどうすればよいか

(1)イノベーションを起こす
(2)ダイバーシティを高める
(3)生産性を向上させる
(4)コンセプトでプロジェクトを動かす

の4つの視点から学ぶ講座です。

Conceptual_management1_2

講座の内容につきましては、こちらのページをご覧ください。詳細資料もあります。

コンセプチュアルマネジメント講座

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【PMスタイル考】第133話:制約を逆手に取る

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Seiyaku_2◆リソースの足らないプロジェクトをいかにやり抜くか

プロジェクトにおいて、「人材」、「資金」「ツール」などのリソースが足らない状況は珍しくない。これを何とかするのがプロジェクトマネジメントだといってもよいだろう。一般的な方法は、QCDSのバランスを取ることだ。つまり、

・コストが少なければ、スコープを縮小する
・納期が短ければ品質を最小限にする

といったバランスを取ることにより、可能な範囲で最大限の成果を目指すわけだ。

また分野にもよるが、デザインやソフトウェアのように生産性が「人」に依存する比率が高いプロジェクトでは、よい人材を確保するという方法がとられることもある。

これらの方法はいずれもプロジェクトの目的の達成度が高い目標を設定するという方向性で進めるものだが、それ以外の方向性はないのだろうか?

そのように考えたときに出てくるのが、

ソースが足らない状況をなんとかするというより、一歩進んで、ポジティブに受け入れ、成果を大きくすることに活用する

という方向性である。そんな夢みたいな話があるはずがないと思われる方も多いと思うが、とりあえず、読み進んでほしい。

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2018年4月17日 (火)

【コンセプチュアルスキル講座】2018年度上期~より実践的に!

2017年1月に日本経済新聞出版社より、PMstyleで展開しているコンセプチュアルスキルの基本を解説した「コンセプチュアル思考」を出版しました。また、同年8月には日経BP社から「「コンセプト力」でプロジェクトを動かす」という書籍を出版しました。

2018年も引き続き、これらの書籍の内容を中心に展開していく計画です。

コンセプチュアルスキル講座は、

(1)基本
(2)思考
(3)行動
(4)業務

の4分野です。具体的には以下の図の講座が準備されています。横軸は、コンセプチュアルスキル診断の結果で、現状のコンセプチュアルスキルのレベルに合わせて講座を準備しています。

Conceptual20181_3

2018年度の特徴は

・基本を関西で実施する
・プロジェクトマネジメントについて、生産性向上に注目し、ワークショップを設ける

の2つです。

詳しくはこちらのページにそれぞれの講座の詳細説明のページへのリンクと、全体のPDFがアップされていますので、ご覧ください!

コンセプチュアルスキル講座

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2018年4月16日 (月)

【コンセプチュアルスタイル考】第44話:非常識な本質

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9984019/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【参考文献】
好川 哲人「コンセプチュアル思考」、 日本経済新聞出版社(2017)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532320623/opc-22/ref=nosim
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◆「非常識な本質」とは

お気づきになった方もいらっしゃるかもしれませんが、今回の記事のタイトルは以前、日産で名車GT-Rを開発された水野和敏さんが2013年にフォレスト出版から出版された書籍のタイトルと同じです。実は、この本に書かれているレースへの取り組みを、「コンセプチュアルスキル入門」講座で使わせていただいています。

まず簡単にどのような話なのか紹介しておきます。

水野さんはキャリアの初期にプリメーラの開発で実績を上げ、これからエンジニアとしてバリバリにやって行けると意気込んでいたときに、成績の振るわなかったカーレースの監督を命じられます。

カーレースの世界は、それまでは大きな出力のエンジンを積み、車体を軽くし、抵抗をなくすことによって如何に最高スピードを上げるという勝負でした。ところが、よく観察してみると、当時の代表的なサーキットコースだった富士スピードウエイでは、最高スピードで走れる直線は全体の18%に過ぎないことが分かりました。残りの82%はカーブになっており、直線でスピードを出すよりは、カーブを速く走る方が勝利に近づくのではないかと考えました。また、それ以外でもピットの時間をできるだけ短縮するなど、当時ではあまり注目されなかった点に着目し、工夫をしていきました。

そのような戦術は周囲から否定されましたが、もともと成績が悪かったチームを引き受けたこともあり、最終的には周囲を説得し、加減速が素早くできる車の設計、ピット作業の短縮に取り組み、見事にその年の年間チャンピオンとなったというストーリーです。

このように、これまでの常識を覆するところに見出した本質を水野さんは「非常識な本質」と呼んでいます。

一般に本質を見極めるのが難しい理由は、(抽象的で)「見えない」ところにあることだと考えられていますが、もう一つの難しい理由は「非常識である」ことではないかと思います。今回はこの問題について考えてみたいと思います。

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2018年4月12日 (木)

【講座紹介】本質に注目したコンセプチュアルな問題解決(6月26日開催)

「コンセプチュアルスキル講座」はこちら

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Honshitsu1この1~2年、「本質」という言葉をよく耳にするようになりました。本質とは

・目的を実現するために不可欠な要素
・原因や現象の裏にひそむ、それらを引き起こしている真因

のことです。

世の中をみると、行政の問題、スポーツ界の問題などに対して、本質を外した解決が行われており、見ていてうんざりするような感じをよく受けるようになってきました。

ビジネスやプロジェクトにおいても、このようなの問題の本質を外した問題解決をすることにより、却って問題を大きくしていることは珍しくありません。

ビジネスの場合、社会的な問題と違って、本質を外すとすぐに失敗に直面することになります。特に、近年、ビジネスのスピードが速くなる中で、以前のように「ああでもない、こうでもない」と議論をして、何とか問題を解決するというやり方は難しくなっています。問題が起こったら、問題の本質に切り込み、素早く解決して、次の展開に備える必要があります。

まさに、本質を見極め、行動できる、コンセプチュアルな人材が求められる時代が来ているといえます。

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2018年4月 2日 (月)

【コンセプチュアルスタイル考】第43話:コンセプチュアル・マネジメントという提案 ~コンセプチュアル・マネジメント宣言

バックナンバー https://mat.lekumo.biz/pmstyle/cat9984019/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【参考文献】
好川 哲人「コンセプチュアル思考」、 日本経済新聞出版社(2017)
https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4532320623/opc-22/ref=nosim
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Management

◆マネジャーにとってもっとも重要なスキル

ロバート・カッツがコンセプチュアルスキルを提起したときから、コンセプチュアルスキルはマネジャーにとって身につけなくてはならない課題でした。私たちは、その後のドラッカーのマネジメントとナレッジワークの提唱によって、コンセプチュアルスキルの必要範囲は企業で働くすべての人に拡張されたと考えていますが、それでもマネジャーにとってもっとも重要なスキルがコンセプチュアルスキルであり、コンセプチュアル思考であるという状況は変わっていません。

理由は大局的な視点が必要だからです。部長職以上になるというまでもありませんが、たとえば、課長職で、総務課長や企画課長をワンランク上に位置づけている組織は少なくありません。これは総務や企画という仕事は他の課長よりも大局的な視野でものごとを見る必要がある。言い換えると経営職に近いと考えられているからです。

つまり、コンセプチュアルな思考ができないと務まらない仕事だといえます。

このような傾向は年々強くなってきています。従来、特定業務を遂行するための組織を統制することがメインの仕事だった開発や営業などの各業務の課長でも、業務を外部に委託し、ネットワークで仕事をするようになってきており、組織の内部に目配りしているだけではうまくできなくなってきています。

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2018年3月26日 (月)

【お知らせ】新講座「コンセプチュアル・マネジメント」開講のご案内

Conceutual3_4来年度から、

「コンセプチュアル・マネジメント」講座

を実施することになりました。

上期は、公開講座では概論である

「コンセプチュアルな組織を創るマネジメント(概論)」
http://pmstyle.biz/smn/conceptual_management.htm

と各論の一つである生産性のマネジメント

「コンセプチュアル思考で生産性を向上させるマネジメント」
http://pmstyle.biz/smn/conceptual_productivity.htm

を実施する予定です。

なお、講座の全体図は一部未完成ですが、資料のPDFがこちらにありますので、興味がある方はご覧ください。研修ではすべての講座が提供できます。

「コンセプチュアル・マネジメント」講座資料 ダウンロード