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2020年2月

2020年2月26日 (水)

【PMスタイル考】第165話 成果物はプロジェクトの目的ではなく、目的実現の手段である

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Syudan1

◆プロジェクトを目的だと考える人は意外と多い
 
前回、「プロジェクトは工場かアートか」という問題提起で記事を書いたところ、プロジェクトは目的なのかという意見を頂いた。今回のPMスタイル考はこの問題について議論したい。
 
 
プロジェクトを目的だと考えている人は意外と多い。分からなくはないが、結論をいえばそうではない。
プロジェクトは「成果物」を生み出すことによって、あるいは、「目標」を達成することによって、「何か」実現するために行う。「何か」がプロジェクトの目的であり、その実現の仕方は自由である。どのような目標を設定してもよいし、また、マネジメントもPMBOK(R)でもいいし、P2Mでもいい。極論するとマネジメントをしなくてもいい。
 

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2020年2月12日 (水)

【PMスタイル考】第164話 プロジェクトは工場かアートか

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Art

◆プロジェクト区分
 
これまでいろいろと試行錯誤してきた問題に、プロジェクトの性格つけがある。プロジェクトの性格の区分は、区分によってプロジェクトマネジメントの考え方や手法が変わってくるので、プロジェクトマネジメントの前提であり、ポイントだともいえるが、VUCA時代に適した区分はなかなか悩ましい問題である。
 
例えば、2011年に上梓した著書
 
プロジェクトマネジメントの基本」(日本実業出版社)
 
では
 
・業務革新プロジェクト
・機能別革新プロジェクト
・経営企画プロジェクト
 
と区分しているし、また、メルマガ等でよく使っているのは
 
・イノベーションプロジェクト
・改善プロジェクト
 
という区分である。VUCA時代を迎えて、これ以外にも何種類か区分の方法を試みているが、一長一短でこれというのがなかったのだが、最近、若宮和男さんが書かれた
 
 
を読んでいて、ひょっとするとプロジェクト区分の決定版になるのではと思ったのが、
 
・工場
・アート
 
という区分だ。この本ではプロジェクトについてこのような区分をしているわけではなく、もう少し大きく、パラダイムとしてこのような区分ができると主張している。これは、
「工場パラダイムは「おなじ」が価値になり、アートパラダイムは「ちがい」が価値になる」
という考え方だ。
 

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