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2015年7月22日 (水)

【コンセプチュアルスキル講座気まぐれコラム(3)】ロジカルシンキングの限界とコンセプチュアル思考

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Genkai

あなたは顧客から依頼されて製品を開発するプロジェクトのプロジェクトリーダーだとしましょう。どのような製品が欲しいかは顧客が決めることになっていますが、約束の期日を過ぎても決めてくれません。何度か催促しましたが、もう少し待ってくれと言われるだけです。ただし、製品の利用開始時期は顧客の事業計画に紐づいているので、変更する気配は一切ありません。

ITのプロジェクトのような受注型のプロジェクトではありがちな話ですが、この問題を解決するにはどうすればよいでしょうか?ある人はエスカレーションし、顧客の上位管理者からプレッシャーをかけると考えるでしょう。また、ある人はファシリテーションに乗り出し、決めてしまえばよいと考えるかもしれません。ひょっとすると、契約を打ち切るといった過激な対応もあるかもしれません。

この問題は結構複雑な問題で、いわゆる正解がない問題です。こういう問題を解決したいときに、顧客の状況などの事実を山ほど集めて、論理的な解決を図ろうとする人がいます。言い換えると、論理的な解決方法が見つかるまで、情報を集めるといってもいいと思います。

ところが、これは無理スジです。なぜなら、実際のところ、顧客の対応が遅れるというのはそんなに単純な問題ではなく、なぜ遅れているかはわからないからです。たとえば、

・別の仕事が忙しい
・自分の仕事ではないと思っている

の2つだけで考えてみても、どちらか一方に論理的に帰結させるのは難しいことが分かります。別の仕事が忙しいというのは事実のように見えますが、自分の仕事ではないと思っているので、別の仕事で余計なことまでしているのかもしれません。

このような場合、論理的な答えが見つかるまで情報を集めるのではなく、問題の構造を分析した上で、主観的な判断、直観的な判断、大局的な判断などにより、どこに問題があるのかを「決め」、その問題に対してどのような解決策を取るかを考える必要があります。

言い換えると、

問題を構造化し、問題の本質がどこにあるかを見極め、問題解決策を取る

必要があります。

ここで重要なことは、何を問題の本質だと考えるかはあくまでも主観的な問題だということです。あるいは直観的な面もあるでしょう。

つまり、このような状況において問題解決をするには、主観と客観、直観と論理、大局と分析を行き来するコンセプチュアル思考が必要だということですね。


◆コンセプチュアルスキル講座のご案内

PMstyleではコンセプチュアルスキル講座を開催しています。

レベル・分野に分けていくつかの講座を開催していますが、今回ご紹介するのは、コンセプチュアル思考の講座です。

━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ◆コンセプチュアル思考~見えないものに挑む思考法      ◆(7PDU's)
  日時:2015年 07月 31日(金)10:00-18:00(9:40受付開始)   
  場所:銀座ビジネスセンター(東京都中央区) 
  講師:好川哲人(エム・アンド・ティ コンサルティング代表)
  詳細・お申込 http://pmstyle.biz/smn/conceptual_thinking.htm
  主催 プロジェクトマネジメントオフィス、共催:PMAJ
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  【カリキュラム】                     
  1.思考をコンセプチュアルにする思考法
  2.思考をコンセプチュアルにする思考ツール
  3.コンセプチュアルな思考を妨げるもの
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