【プロデューサーの本棚】フィールドワークの技法―問いを育てる、仮説をきたえる
昨日、メルマガにフィールドワークに関する記事を書いていて、本を調べていたら、佐藤郁哉先生の名著、「フィールドワーク」の増訂版が出版されていることに気付いた。もう6年前の本だが、、、
佐藤 郁哉「ワードマップ フィールドワーク―書を持って街へ出よう」、新曜社; 増訂版(2006)
エスノグラフィーと名のつく本を最初に読んだのは、佐藤先生の
佐藤 郁哉「暴走族のエスノグラフィー―モードの叛乱と文化の呪縛」、新曜社(1984)
だった。大学の授業で、エスノグラフィーが何かわからないままに読んだ本で、そんなに感銘を受けたわけでもないが、この本はあとで、自分でエスノグラフィーを書くときにたいへん、役立った。
そして、フィールドワークの作法について勉強するのにお世話になったのが、1992年に出版された「フィールドワーク」だ。
佐藤 郁哉「フィールドワーク―書を持って街へ出よう (ワードマップ)」、新曜社(1992)
佐藤 郁哉「暴走族のエスノグラフィー―モードの叛乱と文化の呪縛」、新曜社(1984)
だった。大学の授業で、エスノグラフィーが何かわからないままに読んだ本で、そんなに感銘を受けたわけでもないが、この本はあとで、自分でエスノグラフィーを書くときにたいへん、役立った。
そして、フィールドワークの作法について勉強するのにお世話になったのが、1992年に出版された「フィールドワーク」だ。
佐藤 郁哉「フィールドワーク―書を持って街へ出よう (ワードマップ)」、新曜社(1992)
これは、フィールドワークが何か知らない人にも、分かるようにフィールドワークの方法をまとめたもので、この本を読めば、とりあえず、最低限のことは誰でもできるようになると思う。増訂版では、もう少し、詳しくなっているので、本格的な調査をする人のニーズに耐えるのではないかと思う。
そして、この本の内容をより実践的にし、かつ、フィールドワークをフィールドワークするという興味深い試みで書かれた本がある。
佐藤 郁哉「フィールドワークの技法―問いを育てる、仮説をきたえる」、新曜社 (2002)
今は、社会調査の定性的方法を解説した本は結構あるが、当時は、ほとんどなかった。この本が面白いのは、フィールドワークには言語化できないノウハウがあるということで、そのノウハウをフィールドワークをフィールドワークすることによって伝えようと試みていることだ。
今、アメリカはデザイン一色だ。日本でも、デザインのブームは早晩来るだろうし、デザインに限らず、あらゆる分野で人間の行動が注目されるようになってきており、フィールドワークは論理思考などと同じく、ビジネスマンの必須スキルになることが予想される。現に、トレーニングも増えている。
とりあえず、独学でフィールドワークの勉強をしたい方は、佐藤先生の3冊をお奨めしたい。
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