第9回PMstyleスペシャルセミナーのご案内~テーマは「新しいプロジェクトマネジメントの基本」
お待たせしました!
本年度第1回(通算第9回)のPMstyle Special Seminarを開催します。今回は、今月、PMstyeプロデューサー・好川哲人が出版した書籍
「プロジェクトマネジメントの基本」
をベースにして、これからのプロジェクトマネジメントはどのようにあるべきかについて考えてみたいと思います。
◆この10年間、プロジェクト運営は進歩した
日本でもプロジェクトマネジメントの導入がブームになり、ほぼ、10年経ちました。
これまでのプロジェクトマネジメントの取り組みには、大きく分けると2つの柱があります。一つは、プロジェクトに与えられた目標を達成するための具体性のある計画を作ることにって、チームが一丸なって確実に目標達成することです。二つ目は、計画に基づきプロジェクトの状況を見える化することによって、上位組織や顧客をはじめとするステークホルダを巻き込んでプロジェクトを進めていくことです。
この2つの方向性でプロジェクトマネジメントを工夫し、さらに、PMOを設立し体系的な手法の導入・改善を行うことによってプロジェクトの大半を成功させることができるようになってきました。
◆収益が上がらない
先日、長年おつきあいしている大手のSIベンダーの事業部長Aさんが、自分の事業部を見ているとプロジェクトの成功・失敗は、決められたルールにどれだけ忠実であるかで決まっているように感じているとおっしゃっていました。
実はこれは凄いことです。ルールが、標準の本来の姿である「その通りにやればうまくいく方法」として機能し始めているわけです。これが一つの峠で、これを乗り越えると、みんなが標準を真剣に使おうとしますし、ナレッジマネジメントも機能するようになるわけです。
A事業部長のところと同じような組織が増えているのだろうと想像します。
さて、A事業部長がもう一つ言われたのは、その反面、収益が上がらなくなってきているということです。これまでは、プロジェクトごとに収益目標を決め、それをクリアするという考え方でやってきました。プロジェクトの成功率が上がることで事業部全体としてみれば収益率が上がってきたわけですが、数年前から頭打ちになり、この2~3年は、顧客予算の削減で、受注金額が下がり、収益率はむしろ、縮小気味だというのです。
実際にこの企業に限らず、ITの企業の話を聞いていると、業界として大規模案件がなくなったり、ユーザ主導開発に切り替えるところが増えたりといったことが背景になって同じようなことが発生しています。
◆収益を上げるためには
このような状況を乗り越えるには、個々のプロジェクトの収益を最大化するだけのプロジェクトマネジメントでは十分ではありません。複数のプロジェクトに関連性を持たせ、複数のプロジェクトの収益を最大化する方向を目指す必要があります。PMstyleではこのようなプロジェクトマネジメントをPM2.0と呼んでいます。
PM2.0はプロジェクト現場のオペレーションとして特に変わったことをやっているわけではありません。A部長の話にあったとおりで、現場としてはできるだけ精緻な計画を作り、着実に進めていくことが求められます。
問題は、プロジェクトで設定する目標です。ここを個別プロジェクトで最適なものにするのではなく、複数プロジェクト、場合によっては組織全体で最適なものにする必要があります。
この2つは似て非なるもので、全体最適にしようとすれば、プロジェクトの定義方法(目的や進め方)を変える必要があります。これが、PM2.0の肝要です。
今回のSpecial Seminarはこのあたりを中心にして、PM2.0の基本についてお話をしたいと思います。
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆プロジェクトマネジメントの新しい基本~PM2.0 ◆4PDU's
日時:2011年9月29日(木)13:30-17:30
場所:品川インターシティホール棟B1F 第4会議室(東京都港区)
講師:好川哲人(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、MBA)
詳細・お申込 http://www.pmstyle.biz/smn/pm_book.htm
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【カリキュラム】
1.PM2.0のライフサイクル
・戦略フェーズ
・プロジェクトフェーズ
・オペレーションフェーズ
2.構想フェーズのマネジメント
3.プロジェクトフェーズのマネジメント
4.オペレーションフェーズのマネジメント
5.PM2.0のプロジェクトマネジャー
6.PM2.0のマネジメントのポイント
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