カテゴリ

Powered by Six Apart

PMstyle 12月~2022年3月ZOOM公開セミナー(★:開催決定)

Twitterアカウント(PMstyle)

PMstyle facebook

« 【一期一会】プロジェクトリーダーのための意思決定力講座 | メイン | 【一期一会】プロジェクトリカバリーマネジメント~システム思考でデス・マーチを撲滅する »

2011年8月16日 (火)

【PMstyle Kit No.11(2/2)】メンバーからリーダーに「変化」する(後)《PMstyle》

=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
【目的】プロジェクトリーダーとしてのマインドセットを身につける

【用途】プロジェクトリーダーとしての行動規範を考える

【効用】多くのプロジェクトリーダーがメンバーから昇進した初期のプロジェクトで陥っている落とし穴を防ぐ
=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+

Tk 前半では、メンバーとリーダーはどう違うのかを5つの視点から述べた。後半は、この違いをどのように具現化していくかについて述べる。

◆コミュニケーションに意識を集中する

プロジェクトリーダーにとってもっとも重要な仕事は何か?多くの人はコミュニケーションだと答えると思う。メンバーからリーダーになったときに、まず心がけるべきことは、コミュニケーションに意識を集中することである。

プロジェクトリーダーのコミュニケーションの重要性を示すデータに以下のようなデータがある。

あるIT企業でプロジェクトマネジャーの仕事時間の調査をしたところ、調査対象の80%以上のプロジェクトマネジャーが70%以上の時間をコミュニケーションに費やしていた。

ただし、70%の時間の配分はプロジェクトの特性や本人の考え方によってまちまちだった。ある人は、80%のうちの80%を顧客とのコミュニケーションに費やし、あるプロジェクトマネジャーは80%のうちの60%を上司や他部門の部門長とのコミュニケーションに費やしていた。全体的に、50%以上の時間をメンバーとのコミュニケーションに費やしているプロジェクトマネジャーはほとんどいなかった。多くのプロジェクトでは、プロジェクトマネジャーとメンバーの間に中間層になるチームリーダーがいるというのがその理由だった。

この組織では、生産性の観点からこの点を問題視しており、この後、コミュニケーションの比率を変えていった。生産性、顧客対応、社内調整のバランスがよいのは、「プロジェクトの特性にほとんど関係なく」

・チーム:50%
・顧客対応:30%
・組織対応:20%

くらいだというところに落ち着いている。


◆プロジェクトリーダーが行うべきコミュニケーション

コミュニケーションは、いくつかに分けることができる。

一つは、情報管理である。状況の収集、情報配布、実績報告などが該当する。情報管理の中には、データを情報にし、重要な情報だけを伝えるフィルタリング、データの要約、一見して意味が分かるデータへの変換といった情報編集も含まれている。

二つ目は、指導である。指導はメンバーの行動を正すことを目的としたコミュニケーションで、

・フィードバック
・コーチング

などが含まれる。

三番目は、動機づけやストレス解消などを行うコミュニケーションである。この種のコミュニケーションは上の2つとは少し異なり、結果として動機を持たせることができたり、ストレスが解消したりする。その意味で、これらを目的としてコミュニケーションをしているわけではない。


◆リーダーシップと動機付けの方法を身につける

つぎに、メンバーを牽引する方法と、動機づける方法を習得する必要がある。前半に述べたように、プロジェクトリーダーは人間指向である必要がある。たとえば、リーダーシップを考えてみよう。人間指向でなければ、自分のリーダーシップスタイルをもち、そのリーダーシップスタイルでメンバーと接していけばよい。これはスキルを持った技術者がモノに対する接し方と同じだ。

このようなスタイルをとるリーダーは、結局のところ、メンバーに自分のワークスタイルを押し付けていることが多い。重要なことは、自分がどのようなスタイルが得意かではなく、チームのパフォーマンスを上げるには、どのようなスタイルをとるべきかである。たとえば、新入社員を集めたチームと、会社に入って全員20年以上たっているメンバーを集めたチームを同じように扱って、同じだけの動機を持って仕事をしてくれることはありえないというのはすぐに分かると思う。

リーダーシップスタイルは、極論すれば、チームに動機を与えるにはどうすればよいかを考えて決める。たとえば、技術的に非常にたけたリーダーが、技術的な介入をし、メンバーのモチベーションを下げてしまう例は枚挙にいとまがないが、これはどのような事情があっても好ましくない。メンバーにレスポンシビリティをゆだねたからには、メンバーの動機を高めることによって、苦境を乗り越えていかなくてはならない。

また、プロジェクトリーダーによっては実務的な理由、つまり、放っておいても一人で仕事ができるかどうかでリーダーシップのとり方を判断しようとするが、これもある意味で適切ではない。たとえば、ベテランのチームでも、燃えやすいチームであれば、煽るべきだ。

どのようなスタイルを取ろうと意識しておくべきことは、権限によらない影響力を与えることが必要だということだ。そのために有効な方法が、コーチングやメンタリングである。これらの手法はプロジェクトリーダーになったからには身につけていくべきである。


◆「計画」を重視する

三番目は、計画を重視すべきである。メンバーにとって計画は、自分に与えられる課題になる。そのため、最終的に納期どおりにできればいいんだろうと考え、計画を軽視する傾向がある。

プロジェクトリーダーになってもこの感覚を残したままで、結局、最後はモノ(成果物)ができればよいと考えてしまう。この発想を捨て去らないとリーダーにはなれない。

計画はメンバーを動かすための手段である。従って、自分としては、メンバーにどのように動いてほしいかを練り上げ、それを計画に落としていくべきである。

同時に、プロジェクトの状況を客観的に図るツールでもある。その意味でも、精緻に考えて、計画を策定すべきである。


◆ビジネス的な理解と洞察

最後に、リーダーはビジネス的なプロジェクトの背景をしっかりと把握しておかなくてはならない。これは、プロジェクト要求、プロジェクトスポンサーの持っている見通し、ステークホルダの期待マネジメントなどで可能である。

そして最終的には、プロジェクト投資や、予算にそれらがどのように反映されているかを洞察して置くことが必要である。

コメント

コメントを投稿