PMstyle 2024年5月~7月Zoom公開セミナー(★:開催決定)

カテゴリ

Powered by Six Apart

« レゴで学ぶPMBOKプロジェクトマネジメント | メイン | 続・コミュニケーションをマネジメントしよう »

2006年8月 7日 (月)

コミュニケーションをマネジメントしよう

◆コミュニケーションとコミュニケーションマネジメントを区別しよう

プロジェクトでコミュニケーションが大切なことはいまさら言うまでもないでしょう。プロジェクトマネージャーの仕事は問題管理とコミュニケーション管理だといってもよいくらいです。

ところが、多くの組織ではコミュニケーションはパーソナルなスキルの問題だと考えています。このため、コミュニケーションの改善は、人材育成/スキルアップとして行われていることが多いようです。このような捉え方は半分は的を得ていますが、半分は的外れです。

プロジェクトマネジメントのコンサルティングをしていますと、コミュニケーションがうまくいかないという問題意識を持っているケースの多くは、コミュニケーションの内容に関する問題であることに気づきます。

つまり、誰(Who)が、何(What)を、いつ(When)、どういう理由(Why)で、誰(Where)に報告すればよいか分からないため、プロジェクトメンバー間やステークホルダーとのコミュニケーションがスムーズに言っていないのです。

ところがこのような問題に対して、多くの組織は、個々人のコミュニケーションスキルの問題だと考えています。つまり、いかに(How)の問題だと考えているのです。ここが上で、的外れだと言っている部分です。

例えば、スケジュールに「問題」があれば報告してくださいといった場合、何が問題かということが明確になっていないと、コミュニケーションは成立しません。ところが、実際に「コミュニケーションが適切にできる」といった言い方をする場合、何が問題かという判断ができることまでを要求していることが多いのです。

Comm1_1 ■コミュニケーションマネジメントとは何か

これはマネジメントの怠慢だといえます。この場合、「問題」とは何かを定義することはマネジメントの仕事になります。

その上で、その定義を意識しながら、如何に「問題」を識別するかは個人のスキルの問題になります。例えば、人によって感度も違うでしょう。コミュニケーションのスキルアップというのはこの感度を上げることになります。

このように、メンバーのコミュニケーションスキルの育成も含めて、コミュニケーションをマネジメントする一連の仕事はコミュニケーションマネジメントと呼ばれ、PMBOKでもひとつの知識エリアになっています。

コミュニケーションマネジメントはプロジェクトマネジメントには不可欠なものであり、また、即効性という意味でのプロジェクトへのインパクトも極めて大きいものです。

by 好川哲人

◆関連セミナー

 プロジェクトを成功させるコミュニケーションマネジメント 

  http://www.pmstyle.biz/smn/comm.htm

コメント

コメントを投稿